そういえば「レッドクリフ」と「ワールド・オブ・ライズ」も観ました。

レッドクリフ」は金城武演じる諸葛孔明がそれほど類稀な策士なのか、
本作だけではわからないような描き方。赤壁(レッドクリフ)映画オリジナルサウンドトラック(台湾盤)
琴弾いてるシーンより、戦のフォーメーションを論理的に語るシーンのひとつも
いれないと。(箱庭に亀置いて笑ってるだけじゃなあ)
アクション・シーンも香港映画に限らずジェイムズ・ボンドやジェイソン・ボーン
ワイヤーと合成技術で、ああいう曲芸まがいに動ける現在では新味に欠ける。
結局、エキストラの大量動員と広大な風景(CGの力も借りている)を画面に
おさめるのに投じた費用の莫大さを推察出来るにとどまる60年代の凡庸な
ハリウッド大作(例:クレオパトラ)と何ら印象は変わりない。
しかし、トニー・レオン金城武は、現在のハリウッド・スター以上に華があって、
このような大作は似合っていた。
金城武については、生前の淀川長治先生も絶賛していた)


では、現在のハリウッド・スターは、どんなかというと「ワールド・オブ・ライズ」の
レオナルド・ディカプリオは、モノスゴイ貫禄でCIAエージェントを演じていて、
オリジナル・サウンドトラック『ワールド・オブ・ライズ』
現場主義を生業とするキャラクターにリアリティを与えてはいるが、
かつてリバー・フェニックスの再来と言われた頃の華やかな面影は彼方へ
消えている。
で、本編は、監視衛星で状況を静観するラッセル・クロウは、ホントに
最後まで何もしないで(出来ないで)静観するのみにとどまり、こちらもまた、
彼が策士たる所以は分からずじまいだ。
危機に陥ると何処からか武装ヘリが飛んできて敵を撃破、みたいなシーンはスパイ映画の
醍醐味を感じて楽しかったけど。←(注)R・クロウの手腕にあらず、デカプーが呼んだら現れた。