追悼:パトリック・マッグハーン…闇の標的!

享年80歳だそうで。
でマッグハーンといえは、一般的には「刑事コロンボ」の犯人役
SFファンには、「プリズナーNo.6」主演・監督(あとは「スキャナーズ」)
あたりの作品が話題となるところですが、
私が、氏で連想するのは「闇の標的」(原題:THE HARD WAY 1980年イギリス映画)。
これが大好きなんです。


マッグハーンとリー・バン・クリーフのプロの殺し屋が対決する話。
殺しの準備を入念に描き、クライマックス、洋館での銃撃戦で緊張が頂点に達する!
イギリスの田舎町をクールなトーンで描写するアンリ・ドカエ(「太陽がいっぱい」「サムライ」)
のカメラワークも素晴らしい!
監督はマイケル・ドライハースト 製作はジョン・ブアマン
「エメラルド・フォレスト」「戦場の小さな天使たち」のコンビだ。
そして音楽はブライアン・イーノロキシー・ミュージック)。
凄い…すごすぎるスタッフ・キャスト。


過去のマッグハーンの業績に共感した人々が彼のもとに集まってきたかの如き布陣で
マッグハーンもそれに応えるニヒルな魅力を爆発させる。
秀逸なハードボイルド。


しかしながら、この布陣を豪華と感じたのは一部の好事家のみだったらしく劇場未公開の憂き目に。
その後、突如、フジテレビの深夜の洋画劇場に登場した。
当時、そんな豪華なスタッフとは知る由もなく、マッグハーンとクリーフという激シブな主演者を頼りに
鑑賞に及ぶに至り、あまりの面白さに狂喜し、よくよくスタッフのクレジットを凝視し納得したという次第。


「ハイパー・ウェポン/最終狙撃者 」とかいう安手のアクション映画を彷彿とさせるタイトルで
80年代に一度ビデオ発売されているので、見かけたら大枚はたいてでも購入すべき珠玉の逸品である
と思いますね。
映画での主演作が少ないマッグハーンだけに、これは正に代表作といえるのではないでしょうか。
嗚呼、マッグハーンよ永遠に…。


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因みに、本作のテーマ曲はイーノの「ミュージック・フォー・フィルムス」というアルバムで
聴くことができる。これも名盤!

Music for Films (Mlps)

Music for Films (Mlps)