前日の日記に鑑み

昨日、アラン・ドロンの事を書いたが、


アラン・ドロンといえば…
かつて氏は日本においてセックス・シンボルの代表選手だった。
どのくらいシンボリックだったかというと、
榊原郁恵に『アル・パシーノ+(たす)アラン・ドロン<(より)あなた』と唄われたくらい
シンボリックだった訳である。(この曲を唄える人はもうR30後半)
(70年代の本当のセックス・シンボルはアイザック・ヘイズなんだけど日本では受けまい)Hot Buttered Soul 
アイザック・ヘイズ…コレね→


で、アル・パチやドロンの印象をより鮮烈にしたのが、
当時の洋画劇場における両氏の吹替えをどちらも野沢那智
演じたことによるものだと思う。
宗方仁であり、紫のバラの人であり、
ハンス・アクセル・フォン・フェルゼンである野沢氏が、
時に情熱的に、時に華麗に、時に若干の下品さを交え演じたことが、彼らの魅力を
多いに際立たせ、お茶の間の我々に強い印象を与えたのであった。


で、野沢氏の吹替えといえば…
ここでドロンの作品を挙げたいところだが、本当に秀逸なのはアル・パチーノ
狼たちの午後(監督:シドニー・ルメット)」の吹替なのである。
狼たちの午後 [DVD]
銀行強盗に失敗した犯人(アル・パチ一味)が、そのまま銀行に
立てこもり、包囲した警察との丁々発止のやり取りを行う本作は、
さながら舞台劇の様相を呈しており、セリフが非常に重要な
役割を果たす。
アル・パチは熱情、狂気、焦燥…を演じきり、
野沢氏もまた、すべてを演じた。


そして共演者!「ゴッドファーザー」以来の共演となるジョン・カザール
この爬虫類を思わす超性格俳優の吹替えを担当したのは、日本が誇る超個性派俳優「岸田森」氏!
野沢・岸田の演技合戦といったら…これはもう…嗚呼、想像しただけで…。


と、いうことで水曜ロードショー狼たちの午後」吹替版を録画したビデオテープは永らく私に
とって自慢の逸品であった。
であるが、今、流通してる本作のDVDには、この吹替版が収録されているそうな。
なんだよ、オレ秘蔵の宝物が…などとケチな事は言うまい。
是非、皆さん「狼たちの午後」吹替版を堪能して下さい。
以上、セクシースター〜吹替えの魅力まで でした(○)