夕飯

ということで今日の夕飯

  • タンドリーチキン(茹でじゃが芋・サラダ付け合せ)
  • 大豆のトマト煮込み(昨日の残り)
  • 小松菜と人参のゴマ和え
  • ワカメ・アサリ・シメジの味噌汁


タンドリーチキンは、午前中からスパイスに漬け込む


★フジテレビ系列ノイタミナ枠「PSYCHO-PASS」1話〜4話鑑賞。
〈あらすじ〉人間の心理状態や性格傾向を計測する値「PSYCHO-PASS」(サイコパス)が導入された未来世界。
大衆は「理想的な人生」の指標としてその数値を実現すべく躍起になっていた。犯罪も、犯罪者になる危険性を表す「犯罪係数」
として計測され、例え罪を犯していない者でも、規定値を超えれば「潜在犯」として裁かれる。そのような世界で治安維持の為に働く、
公安局刑事課一係所属メンバー達の活動と葛藤を描く。


踊る大捜査線」の本広克行、初のアニメ監督作品。個人的には、虚淵玄の脚本最新作ということで注目していた。
正直、あまり好きなタイプのキャラデザではないうえ、背景となる未来都市は、「ブレードランナー」リスペクト色の強い
描き方で新味がなく、今のところヴィジュアル的には惹かれない。「ブレードランナー風未来都市」は、先日リメイク版
トータル・リコール」でも描かれており、実写(CG)で見られるものを、絵で描き起こす意味があるのか、少々疑問に感じた。
機械(システム)が人間を選別、管理するという設定も珍しいものではないと思う。ただ、それがより細かく数値化され、
日常生活の必要不可欠な情報として、最新の状態で個人個人に行き渡っているという設定は面白いと思った。
そこは、いつでも自分のメンタル状態を把握でき、理想の精神状態を保つためのケアも普及している社会なのだ。


そんな世界で活動する公安局刑事は、「執行官」と「監視官」とで組になって活動する。執行官は捜査の実動を担う刑事だが、
潜在犯でもある。潜在犯であるが故、犯罪を理解・予測出来るとされているからだ。しかし、一歩間違えれば犯罪者と化す
危険性もある為、職務以外は施設に隔離されている。その執行官の監視・指揮を担う刑事が、監視官である。
いわゆるバディものの類だが、「監視官」にとっての「執行官」とは「あくまでも猟犬で、同じ人間だと思うな。」という
スタンスが普通のようで、関係が良好になる以前に、色々と越えなければならない壁があるように感じる。


彼らは有事の際、「ドミネーター」と呼ばれる、監視官と執行官だけが使用出来る特殊な拳銃を携帯する。
この拳銃は、対象の犯罪係数を即座に弾きだし、規定値に満たない場合は発砲できず、規定値を越えていれば、セーフティが
自動解除され、対象にふさわしい段階に合わせて狙撃効果を選定するシステムだ。この装置は、SFの小道具として結構
面白いんじゃないかと感じた。起動して発砲スタイルに変形するところとか、そこそこカッチョイイし、見ていてアガる。
犯罪者は、システムがその場で裁き、人間はその選定に従って実行するという設定も、単純なようでいて、これが結構難しい。
システムが判定する「犯罪係数」というものが、人間の感覚では割り切れない場合もあるからだ。初回のように、たまたま
犯罪に巻き込まれ、犯人の不健全な精神による影響で、被害者のサイコパスが悪化してしまっても(サイコハザードといわれる状態)、
犯罪係数が規定値を越えれば、罪を犯していなくとも、被害者であっても「潜在犯」として裁定される。


けれど、このシステムって本当に信用できるのかしらね。というか、人間の全ての心理や性格的傾向を拾い尽くし定義することが
出来るものなのか?
というのも、主人公?の常守朱(CV: 花澤香菜)という人が、どうにも気になるんだよね。
彼女は、訓練施設を首席で卒業、公安局に配属された新人監視官。さぞやエリート然としているかと思いきや真逆で、不器用で
自信がなさそうで終始オドオドしている。全ての官公庁にトップレベルの適性を示していたと言われる人物には、とても見えない。
どうやら、彼女は相当な「メンタル美人」らしい。今まで、メンタルケアを受ける状況に陥ったことがないそうだ。
「自分にしかできない生き方ができるかもしれない」と公安を希望するが、配属初日から現場の過酷な現実に晒される。
凶悪犯の狂気・人体破壊の凄惨な状況は、幼稚な理想が崩壊するには十分だったと思う。更に常守は、サイコハザードから
潜在犯となった者を、ドミネーターの指示道理に「処理」しようとする「執行官」狡噛慎也(CV:関智一)を、発砲してしまう。
「潜在犯」を救う為に、システムに従い職務を遂行しようとする同僚を撃つという矛盾。そして、「執行官を人間扱いするな」
という上司の言葉に嫌悪を感じていたにもかかわらず、彼女の行動は、ある意味その言葉を実践するものとなってしまったのだ。


ところが、一夜でこれだけの経験をしながら、翌朝の彼女のサイコバスは好調なのだ。本人は相当落ち込み、一睡もできず
目の下にはクマが出来ているにも関わらず、メンタル的には全く響いていない(とシステムは判断した)。
これってなんなのだろう。いわゆる鈍感力?彼女は自分が思っている以上に、精神的にタフということなのか?
もしくは、システムが拾いきれない精神構造が彼女の中に潜んでいるのだろうか?
狡噛に発砲した時、彼の挑発?に乗ったようにも見えたし、何かに魅入られたようにも見えたが、どちらにしても彼女は躊躇なく
引き金を引いていた。ミステリアスなもう一人の主人公・狡噛に注意が向きがちなのだが、常守の動きも何やら気になる。
数値で管理されたこの世界は理想的なものに見えるが、他者を虐待してストレス発散し、正常な数値を維持する人間もおり、
数値と人間の精神との関係が本末転倒になっていると言えなくもない。その歪みにどう対処するのか。今後の展開に期待。(クーラン)