耐え忍ぶ

前夜、早めに就寝したのだが、夜中にカサカサという音で目覚める。「ゴキブリか?」と怖々見回したところ、障子に蛾が
止まって動いていた。ゴキブリではなかったことに安堵して、そのまま眠ろうとしたが、今度は蛾の音が気になって仕方がない。
そのうちに蛾の動きも激しくなり、障子に体当たりしてきて時折「パーン!」と音がする。
眠ろうと悶々としていたところ、ついに我慢しきれなくなったオットが、蛾をティッシュで掴んで外へと追い出していた。
良かった・・・。これで眠れる・・・。無用な殺生もしなかったので良かった・・・。しかし、見事寝不足。


ということで今日の夕飯

  • 麻婆茄子(豚挽肉・ピーマン・人参)
  • 厚揚げとツナの甘酢煮(エリンギ・パプリカ・キャベツ・玉葱)
  • 野菜のグリル(長芋・プチトマト・南瓜)
  • ワカメ・白菜・大根の味噌汁


★「最後から二番目の恋 2012秋スペシャル」鑑賞。
〈あらすじ〉ドラマプロデューサーの千明(小泉今日子)は、めっきり仕事が減り、鎌倉市役所に勤務する和平(中井貴一)は
年下の上司の下で働くという憂鬱な日々を過ごしている。 真平(坂口憲二)は知美(佐津川愛美)と付き合い、万理子(内田有紀)は
千明に恋しながら、ドラマスタッフとして働き、典子(飯島直子)は、ハワイへ家族旅行を計画するも、夫と息子は素っ気ない
といった相変わらずの生活。 そして千明と和平は、変わらず“FUNKY”な間柄が続いていた。


半年ぶりの「最後から二番目の恋」やっぱり面白かった。いつもの千明と和平の口喧嘩もさすがの勢いとテンポで聞いてる
傍から爆笑。長倉家の面々も相変わらずイイ感じだった。
万里子は、恋によって人生が良い方へ良い方へと導かれている最高の例で、最後はちょっと話デキすぎ!とは思ったものの
見ていて、ホッコリした。真平と知美カップルも微笑ましい。真平は寂しそうな女性を見ると、相変わらずの天使癖が出そうに
なっていて、知美はそんな真平にプリプリしてるんだよね。でも、ある時真平の病気のことを知ってしまう。
真平に殴りかかりながら「お前は病気なんかで死なない!」と叫ぶ知美。自分がこの世からいなくなることで、最高に寂しい
女性を一人作ってしまうということに、真平も気が付いたんじゃないかと思う。今の真平がやることは、寂しい女性を慰めること
ではなくて、目の前の人を寂しい女性にさせない為に、しっかり長生きすることなのだ。


主人公の二人の心の動きも面白かった。脚本家・灰田(リリー・フランキー)が自分に向ける冷やかしに満更でもない千明。
でも、灰田が女性として興味を持ったのは、実は万里子だった。それに気付いた千明は、万里子を連れだし、なぜか彼女を
美しく着飾らせようとする。しかし、好みに合わない服を押し付けられて泣き出す万里子を見て、目を背けていた自分の内面に気付く。
千明は、女としてのブライドを砕かれたという事実を認めたくなくて、若者の恋を応援する心の広い大人というスタンスに
立ちたかったのだ。期待した関係性が築けない場合、それに代わる立ち位置をみつけ、そこでひっそりと傷の治りを待つ。
無意識にそれをやってしまうというのが、大人なのかもしれない。
自分の小ささに愕然とする千明。万里子自身は、千明の気持ちに全く気付いていないので、そんな自分に一人ジタバタグルグル
している千明が可愛らしかった。


一方、和平は小説家の緑子(萬田久子)に観光親善大使を依頼した際、引き受ける交換条件として、自分と付き合うようにと
言われ、困惑。和平がまさかのセクハラ被害(笑)? 美人で知的で色気もある緑子がなぜに和平?ということなのだけど、
和平は「ちょうどいい男」だからだそう。あまりに年下の男だと色ボケみたいでみっともないし、年相応でステキな男でも、
夢中になり過ぎそうで困る。だからといって誰でもいいというわけではなく、相手に清潔さや誠実さは求めたい。それで和平だと(笑)。
連続ドラマ版で「和平とは恋愛っぽい雰囲気を楽しみたいだけ」と言っていた秀美を思い出した。「恋愛っぽいこと」を望んだ秀美と、
「体こみの大人のつきあい」を望む緑子は、一見かけ離れているようにも見えるが、恋愛は望まず、形としての男女交際を
求めている点では、この二人の和平に対するスタンスは似ている。男性としては、とても失礼な扱いなんだろうけど、
そういうこと言いやすいのだろうか?和平は(笑)? それも、誠実さや清潔さが前面に出ている和平の人徳といったところか?
(でも、和平が「男おばさん」だと知ったら、パスしそうだけど・笑)。
困惑する和平に「切り出した緑子も、勇気がいったはずだ」と言う真平の言葉にもグッときた。
確かにそうかもしれない。下世話な要求を口にしてでも、誰かと繋がりたいという気持ちが強いのだろう。だから、ピンときた
相手に果敢に切り込んだ。それはそれで潔い。緑子も、寂しすぎて笑っちゃう大人の一人なのかもしれない。


美人で知的で色気がある緑子を拒否する理由がもないにも関わらず、和平は結局断る。
その理由が「大事にしたいから」という答えで、心に沁みた。相応に年をとってしまうと、この先、誰かと身も心も触れ合える
機会なんて、そうそうない。だから、そういう気持ちや出会いを大切にしたい。控えめに語る和平に感動した。
年齢を経ているからこそ、自分のことを大事にしなければならない。という考え方もあるんだなあ。としみじみ感じいった。
それを聞いていた千明も「和平との関係を大事にしたい」と告げ、ついに「恋」に突入か〜!!! と思ったが、ホテルが
どこも満室で、二人は次のステップに行けませんでした〜(爆)。千明と和平にしては、生々しすぎる展開で若干引いたけど、
結局、いつもの二人だけど、でも違う。半歩進んだ関係として終わって、本当に良かった。ラブラブな二人なんて、物凄い
違和感があるので(笑)。最後も口喧嘩という最高の終わり方でした。
ほっこりして、時折しみじみして、そして笑えて、本当に楽しかった! (クーラン)