四連休前

四連休前なのに、オットの呑み会はナシだったが、家長の希望で近所の居酒屋で軽く呑んだ。
ということで今日のつまみ

もつ煮込み、トマトパスタ

冷やしトマト、塩だれキャベツ、ノリ茶漬け オットはビール、私は黒ホッピーできめる


★「37歳で医者になった僕」第4回鑑賞。<あらすじ>木島が亡くなり落ち込んでいた祐太(草なぎ剛)は、入院してきた女優・早苗(江波杏子)の担当に。
助かる見込みのない早苗を前に、祐太は再び医者としての在り方に思い悩む。下田(八乙女光)は自殺未遂をした患者・香織
岡野真也)に強い言葉を浴びせてしまい、香織が姿を消す。


木島が亡くなったことで、医者は全ての患者の命を救うことは出来ないという現実。治らない患者が一番欲っする「治る」という
希望を差し出す事が出来ないジレンマに陥った祐太は、医者という仕事の限界を感じる。
更には、森下(田辺誠一)に「自分と患者の間に線引きをしろ」と言われ、医者の役割について思い悩む。
落ち込む祐太の姿は痛々しく、無力感に陥っている様子が伝わってくる。
そんな時、引退した女優早苗が入院してくる。優しそうな夫と息子夫婦に付き添われてやってきた早苗は、末期癌だというのに、
喫煙・飲酒上等の困った患者だが、必要以上に偉ぶることもなく、サインにも気軽に応じる女性だった。
落ち込む祐太の事情を知った早苗は「あなたは医者の役割を果たしたのだから、苦しむ必要などない」と言う。
しかし、実は早苗は身寄りがなかった。彼女の「家族」は偽物だったのだ。
早苗の孤独を察した祐太は「何か出来ることはないか」と問いかける。素直でさりげない、いかにも祐太らしい優しさだと思う。
しかし、早苗が望むことは、祐太が想像していたものとは少し違っていた。
早苗は仕事関連の見舞客を断っていた。深く関わった人達の顔を見てしまうと、死ぬことが怖くなる。
その場限りで関わった人達の前で、家族に囲まれて幸せに生涯を終える女性の役を演じきる。それが、自分の役割だと早苗は
決めていたのだ。そんな彼女が望むことはただ一つ。「私を哀れまないで、医者としての役割だけを果たしてほしい」
自分らしく毅然とした生き方を貫く為に、患者自身が線引きを望むこともある。そんな早苗の姿に、祐太自身の「線引き」基準の
ヒントが隠れているような気がした。


一方、下田は自殺未遂をした患者・香織の担当になるが無神経な言葉で傷つけてしまう。香織自身も神経過敏になっていたとは思う。
でも、「こっちはサクッと治して感謝されたいだけ」という下田の姿勢にも疑問を感じる。そんな下田に「治したいとは
思わないのか?どうして医者になったのか?」と問いかけてくる祐太の言葉に、思わず考え込む下田。
香織は結局、治療拒否の手続きを済ませると、強引に退院していく。退院すれば、医者と患者の関係は終わる。
面倒な関わりも、治す義務も無くなる。それを望んで、病院を出て行った香織を、祐太は追いかける事が出来ない。
祐太の中で医者と患者の間の線引きがまだ出来ていないからだ。しかし、病院のドアを前に立ち尽くす祐太を下田が追い抜いて行く。
祐太が踏み越えるのを迷っていた線を、下田は軽やかに越えていったのだ。無礼を詫び、香織を治したいと告げる下田。
追いかけてでも、頭を下げてでも、患者の体を治すのが医者の役割だと、下田は思い至ったのだと感じた。
下田の言葉に治療を受けることを決める香織。そんな香織に「この世に、手首を切る為に作られた剃刀なんてない。誰にでも
きっと正しい役割というものがある。」と声をかける祐太の言葉が印象的だった。


祐太は、ホスピスに移る早苗に「見舞いに行く」と告げる。「あなたの役割はこのドアを出るまで」と言う早苗に、
「あなたに関わってしまったから、だから行く」と告げる祐太。
祐太の中での、医者と患者の愛だと線引きが、ようやく決まったらしい。
関わった人を忘れたくないから、病院を出た後のことも気にかける。患者の死に慣れたくないから、亡くなった患者の墓参りにいく。
祐太にとって、医者と患者の関わりは、死亡や退院で立ち消えるようなものではないということなのかな。
ようやく結論を出した祐太の姿に、ちょっとホッとした。この「線引き」が祐太の「心」を守ってくれるものであってほしいと思う。
(クーラン)