夕飯

ということで今日の夕飯

  • 豆腐と豆のカレー(豚挽肉・しめじ・じゃが芋・玉葱・トマト・ピーマン・人参)
  • じゃこ昆布のサラダ(オクラ・パプリカ・レタス)


大河ドラマ平清盛」第12回鑑賞。<あらすじ>清盛(松山ケンイチ)は、明子(加藤あい)を亡くした悲しみが癒えず自暴自棄に。心配して訪ねた時子(深田恭子)にも
八つ当たりする。時子の弟・時忠(森田剛)は清盛に興味を持ち、時子を後妻に迎えてほしいと頼む。待賢門院(檀れい)が病に伏し、
鳥羽法皇三上博史)が季節外れの水仙を探すよう命令。一門のためにと探す清盛の前に、水仙を手にした義朝(玉木宏)が現れる。


鑑賞がすっかり遅れ気味(汗)。
明子を失くした清盛はすっかり荒み、平氏一門の為に水仙を探そうと言う家盛(大東駿介)にも「お前に何が分かる!」と大暴れ。
反抗期の頃の清盛に戻ってしまったようで、幼児退行ぶりに若干うんざりする。そんな清盛に「好いた女と別れた辛さは
自分にもよく分かる」と、平氏一門の為に諦めた辛い恋を打ち明ける家盛。清盛とって、家盛りはいつも優しく賢い弟という
認識でしかなかったと思う。そんな弟が抱えていた思いを、初めて感じる。人は哀しいこと・苦しいこと、全て吐き出して、
まき散らして生きているわけではない。どんなに穏やかに見える人でも、胸の奥に抱えるものがある。
清盛に、そういう人の心の機微を理解するきっかけになれば良いのだが。


そんな時、時忠という小賢しい若者が清盛の前に現れる。時忠は、ずけずけした物言いで清盛に姉を後添えにと薦め、その浅慮から、
時子の秘めていた女心が無残な形で暴露される。類は友を呼ぶというのか、どうして清盛の周りには「子供」しか集まってこないのか、
不思議に思う。しかし、清盛は、結局水仙を探し、明子と再婚する。家盛の想いを受け取り、明子の想いも受け入れたのだ。
自分の感情のみに囚われるのではなく、相手の気持ちを受け入れる心が清盛に備わったからだと感じる。
最低最悪のプロポーズに「もう、ホントに光らない君なんだから!」と憤慨しつつも応える時子もかわいらしかった。
ていうか、ラブコメか! 清盛は、明子だけの「光る君」で、時子には、あくまでも「光らない君」。けれど、どんなに光らなくとも、
時子は清盛が好きらしい。正直、今のところ、清盛の魅力が伝わってこないのだが、明るい伴侶が出来たのは、清盛の糧に
なるのではないかと思う。これで少しは大人になれるだろうか。
「子供」と言えば、ようやく京に戻った義朝も清盛に会うと、すぐに悪ガキに逆戻り(笑)。
しかし、義朝と張り合う気持ちは、再び平氏を背負っていこうとする気概へと清盛を導く展開は面白いと思った。


待賢門院がついにこの世を去った。その前に、得子(松雪泰子)と話した会話が印象的だった。
得子から人をいとしく思う気持ちの激しさを教わったといい、自分はそれを持てなかった。と悔いる璋子に、得子は璋子から
全てを奪うことはできなかったと実感する。得子が璋子から奪えなかったものとは何なのだろうか。それは「無垢」ではないかと思う。
璋子は、確かにフシギちゃんで、周囲の人の心を深く傷つけたが、悪意を持って傷つけたことは一度もなかったと思う。
子供のように純粋で、だからこそ、どこまでも無神経になれた。一番タチが悪いと思う。けれど、人を愛する心を知らなかったが、
憎む心も持たなかった。最後まで穢れがない心で、他者に悪意を抱いたことは一度もなかったのだ。


鳥羽と璋子の別れのシーンには思わず涙。ここまでこなければ、気持ちを通じ合わせる事が出来なかった愚かな夫婦。
この夫婦の愛憎に巻き込まれて、何人が運命を狂わされたことか。そう考えると腹が立つが、どんなに愚かでも、この人達は
互いを精一杯愛したことには変わりがないのだとも思う。
「わが君。璋子は愛する喜びに包まれています」と言って事切れる璋子。幸せも不幸せも感じたことがない空っぽの人生だったろうが、
最後の最後、愛する喜びに満たされ、幸せの絶頂で死んでいった。と考えると、なんて幸せな女性なのかと思った。
「福々しげな女」と得子が毒づく気持ちが、なんとなく分かる(笑)。その得子も、良くも悪くもこの世で一番意識していた存在は
璋子だった。憎む心と同じくらい、同じくらい気にかけていた。ある意味、得子も璋子を愛していたのだと思う。
かつて憎んだ人の冥福を心から祈る得子の心情が伝わってきた。


前半最大の山場?が終わってしまって気が抜けた。昼ドラ並みの愛憎劇で面白かったのになあ。
個人的に、これまでの待賢門院の印象って、イケイケの魔性系美女というイメージだったので(すみません)、本作でのフシギちゃん
設定の璋子は、とても新鮮だった。奔放と言われながら、その真実は、最後まで無垢であり続けた女性。
決して側にいてほしくはないけれど、遠くから眺めると面白くて魅力的な女性でした。さようなら璋子さん。(クーラン)