休日

せっかくの休日だったが、なんとなく家でグダグダしてしまった。午後から散歩に出かける。夕飯は家呑みした。
ということで今日のつまみ

  • 卯の花(椎茸・小松菜・人参)
  • 蕗と油揚げの煮物
  • ワカサギの唐揚げ
  • 鰊の酢漬け
  • とろろ
  • その他  オットは「アサヒブルーラベル」、私は麦焼酎「西の星」できめる。


大河ドラマ平清盛」第11回鑑賞。<あらすじ>義清(藤木直人)の出家に崇徳天皇井浦新)は憔悴する。天皇から義清出家の理由を尋ねられた清盛(松山ケンイチ)は、
王家の犠牲になったと答える。更に、自分も亡き白河法皇の子であることを明かし、それでも面白く生きていくと宣言する清盛に
天皇は衝撃を受ける。天皇に重仁皇子が誕生。次期天皇は得子(松雪泰子)の子・躰仁に決まっていたが、天皇鳥羽上皇
三上博史)に初めて歯向かい、重仁に帝の座を譲りたいと迫る。上皇は気押されるが、得子は微動だにせず次の手を打つ。


得子怖ぇぇぇ〜(笑)! 清盛に触発されたのか、崇徳は初めての反逆を試みる。けれど、慣れないことはするもんじゃない。
崇徳は喧嘩の相手を見極めるべきだった。崇徳は鳥羽にケンカを売ったつもりだったのだろうが、真の相手は得子だったのだ。
そして相手が一枚も二枚も上手だった。得子は眉一つ動かさずに崇徳の反逆を撃退する。しかし、譲位の手続き書類が改ざん
されていたことを、誰も崇徳に伝えなかった。というか、皆が進んで帝を罠に陥れたという展開が、あまりにも切ないというか、
崇徳の孤独と頼りない身上が改めて伝わってくる。義清がいれば、話は違った方向に進んでいたのかもしれない。


勢いに乗る得子は、今度は璋子(檀れい)を追い落としにかかる。璋子に仕える者が得子を呪詛したと濡れ衣を着せる。
前回、得子に人間らしい感情をむき出しにした璋子。そういう時、大抵の人は弱っている状態なのだと思う。
そして、弱い状態の相手を攻撃することは、動物の生存本能として至極当然な流れだ。なにより、得子の権力欲は今、最高潮なのだ。
堀河局(りょう)も、得子の陰謀と分かりながらも、その勢いを止められず悔しがる。
ところが、璋子の反応は違っていた。鳥羽院崇徳院を苦しめ、義清を出家に追いやった罪深き自分を得子が救ってくれていると説き、
なんと仏門に入ってしまった。前回、人を愛する心に開眼した璋子。一度開眼した者はもう無敵なのだろうか。
いつのまにやら、魂のステージ?が数段階も上がっていた。かつては国母として宮中で絶大な権力を持っていた女性の退場としては、
あまりにもあっさりしていて拍子抜けしたが、考えてみれば、その国母の座も上皇の后の座も、彼女自身が望んだものではなかった。
白河に与えられ、命令されたから、そうなっただけで、最初からその権力の座に固執するような人ではなかったのだ。
今の璋子が欲するものは、自分への罰なのだと感じた。得子にそれを与えられ、彼女の心は逆に休まったのだ。


清盛は恋女房の明子(加藤あい)と相変わらず仲睦まじい。しかし、ラブラブぶりを神仏に見咎められたのか、明子は疫病で
突然この世を去る。しかも、物乞いを介抱したことが原因で罹患してしまったのだ。優しい心根故に命を落としてしまうという不条理。
神仏の気まぐれというには、あまりにも無情だ。けれど、人間には運命というか、天命があるというのも、多分真実なのでは
ないかと思う。聡明な明子はそれを理解していたと感じた。清盛のお陰で十分楽しませてもらったと告げ息をひきとる。
本当はどんなに無念だったかと思う。でも、彼女は最後には自分の天命を受け入れたのだ。しかし、明子に理解できたことが、
清盛には分からない。明子が死んだ時、我を失い祈祷する僧達を蹴倒し、刀を抜いて切りかかる。
神仏や命への冒涜ととられても仕方がない。あわや盛国(上川隆也)に止められていたが、逆上する清盛を見た忠盛(中井貴一)は、
もののけ」と言われた白河院の血が、清盛に流れていることに、改めて気づかされる。
もののけ」の血とはなんなのか。白河は生前「賀茂川の水・双六の賽・山法師」以外は全て思うままになると豪語していたという。
自らの運命や天命すらも思い通りにしたいと望んでいたのかもしれない。それは清盛にも受け継がれているのではないかと感じた。
自らの運命に抗おうとする気質。その為には、天に唾しても構わないという不遜な心。清盛が言う「面白く生きていきたい」とは、
そういう性質のものではないのか。
そして、もう一つ。逆上する清盛の姿に、大切なものを失うことに対する異常な恐怖感のようなものを感じた。その恐怖の前には、
我を忘れてしまう心の脆さも露呈している。恐怖は清盛の愛情の深さでもある。家族にせよ、臣下にせよ、裏表なく愛情を注ぐ清盛。
今では平家一門に対しても感じているのではないかと思う。けれど、その情の深さが、後々、清盛の弱点になりそうな気がする。
少し残念だったのが、清盛の逆上シーン。もう少し深く狂気をみせてほしかった。刀を振り回して暴れている傍迷惑で物騒な
子供にも見えた。(クーラン)