一人酒

金曜日なので?、オットは呑み会。私も勿論一人酒した。
ということで今日のつまみ

  • 炒り豆腐(昨日の残り)
  • アスパラのマヨマスタード和え(昨日の残り)
  • イチゴ仕立ての杏仁豆腐(デザート)  日本酒「辛口一献」できめる


★「専業主婦探偵〜私はシャドウ」第9回鑑賞。<あらすじ>姿を消した芹菜(深田恭子)を見つけ出した武文(藤木直人)は浮気を謝罪するが、芹菜は夫婦の間に出来た深い溝を
認めざるを得ない。二人の前に、ある人物から捜査を依頼されたという陣内(桐谷健太)が現れる。ひばり証券では、吸収合併の
噂について取締役会が開かれ、新山常務(遠藤憲一)の背任行為を暴こうとする泰介(小日向文世)との直接対決が始まる。
一人で答えを探していた芹菜は、ある情報を得て車を飛ばしていた。


浮気を告白し「自分が間違っていた。芹菜のいない人生なんて意味がない」と謝罪する武文に、「考えさせて」と告げる芹菜。
今の芹菜を悩ませているのは、もはや浮気云々という問題ではない。裏切られて哀しくても、夫の傍にいたいという気持ちは
勝っていた。でも、芹菜が傍にいることが、愛すること自体が、夫を苦しめるのなら、それでも一緒にいられるのか。
今の芹菜には、夫婦でいることの根本的な理由に自信が持てない。それでも、勤務先の身売り問題で窮地に陥った武文を救う為、
ついに立ち上がる。仲間を救おうとするアツいふみクンが意外だったが、車を飛ばす芹菜を見て、初回冒頭の時系列に戻った
ことに驚いた。これって過去形の物語ではなかったんだ。まあ実際活躍したのは、千早(石田ゆり子)と陣内だったけど(笑)。
惚れた女、惚れた男を救う為、奔走する千早と陣内の気持ちを考えると、複雑な思いになった。
「あなたから夫を取り返すために強くなった」と言う芹菜のおかげで、目が覚めたと千早は言ってたけど、それは確かに、
新山の支配から抜け出す強さへと繋がったのだと思う。権力欲から妻が自分を裏切ることはないと新山は高をくくっていた。
芹菜は復讐に駆られていた泰介の目も覚まさせる。なので、新山がただの悪役で終わってしまったのはちょっと残念だった。
喫煙所での芹菜と新山の丁々発止の絡みは毎回面白かった。彼が本当は何を考えている人間だったのか、妻をどう思っていたのか、
もう少し深く描いてほしかったし、出来れば、芹菜に新山も救ってほしかった。ま、全部丸く収めるというわけにはいかない
のだろうけど。


「いつから芹菜はそんなに強くなったの」と問う武文に「ある人(陣内)が、『目を開いて現実を見ろ』と教えてくれた時から」と
芹菜は答える。目を開いた芹菜が見た現実とは、何だったのだろうか。それは「夫婦のあり方」だったのではないかと思う。
以前の芹菜は、ふみクンを愛しているから、もっと近づいて、もっと理解したい、妻なのだから、全てを理解しなければならない
と思っていた。でも、それは無理なんだよね。どんなに近づいても、夫婦は影のように一心同体にはなれない。どうしたって、
別々の個人で、相手の全てを理解出来るわけではない。近づけば近づくほど、知りたくない現実を知って、ますます相手が遠くなる。
そして、知ってしまったら、もう後戻りは出来ないのだ。芹菜が武文を苦しめていたこと。武文が芹菜を裏切ったことは、
もう無かったことには出来ない。今まで確かだと信じていたものは、実はとても頼りないものだったという事実。
それを知ってしまうのは、どんなに怖いことかと思う。「夫婦って、お互いのこと全部知らない方がいいのかもね」と目を伏せる
芹菜はどこか寂しげで、何も知らなかった以前の、無邪気な芹菜にはもう戻れないのだなと感じた。
それでも芹菜は「家に帰ろう」とふみクンに微笑む。互いの全てを理解出来なくても、二人の絆が例え頼りないものだったとしても、
それでもやっぱり夫婦でいたいと思える強さを手に入れたのだと思う。


芹菜は陣内に探偵を続けさせてほしいと頼むが「迷惑だ」と断られる。今までの芹菜だったら強引に押しかけるところだけど、
潔く引く。それは、陣内の自分に対する想いを察したからだと思う。傍にいても辛い思いをさせるだけということが、
今の芹菜には分かる。探偵をやって色々な人と出会って大人になったからだろうね。
いつかの芹菜とのペアリフトの写真を、陣内は二つに切り離す。芹菜との思い出が形として残った唯一のものだった。
あれに鋏を入れる陣内の気持を考えると切なかったなあ。
最後の芹菜プレゼンツ、陣内サプライズクリスマスパーティーは「?」って感じだったけど、考えてみれば、探偵はいつも
影のような職業なわけで、そういう自分を主役にしてくれて、陣内は嬉しかったんじゃないかしらね。


原作は未読だけど、ドラマとは違うラストだということは、うっすらと知ってます。そのうえで、夫婦の関係性を描くことに
拘ったドラマ版も、結構面白かったと思いました。
なんとなく見始めたドラマだったけど、意外に最後まで見続けてしまいました。楽しかったです。(クーラン)