今日もレイトショー

休日。この日は夕方から映画を見に出かける。レイトショーなので車で出かけた。
映画の前に「sozai食堂10」というお店で食事を済ませる。
ということで今日の夕飯

チーズハンバーグ定食(オット)&鶏玉丼(私) 私はビールできめる。オットは呑まず


★この日観た映画は「ウォール・ストリート」(監督:オリバー・ストーン 主演:マイケル・ダグラス)。<あらすじ>2008年のニューヨーク。大手投資銀行に勤める若者・ジェイコブは、恋人ウィニーと幸せに過ごしていた。
ところが、勤め先が突然経営破たんに追い込まれ、ジェイコブ自身も資産を失い、恩人である上司が自殺する。
それが金融界の黒幕ブレトンの仕業だと知ったジェイコブは、復讐のため、8年の刑期を終えて出所した元大物投資家・
ゲッコーに接近する。ゲッコーはウィニーの実父で娘とは絶縁状態。ジェイコブは、ウィニーとの復縁を助けるという条件で
ゲッコーに金融指南を仰ぐ。


ウォール街」から23年、オリバー・ストーンが21世紀のマネー・ゲームを­描く人間ドラマ。
ということなのだが、リーマン・ショックを連想させる展開等々スリリングにテンポ良く描いているが、映画自体の旨みは
マネーゲーム云々ではないような気がする。
この映画の最大の魅力は、主演のマイケル・ダグラスそのものにつきる。あのゲッコーも年をとったわけだが、マイケル・ダグラス
年をとった。白髪になり、顔には皺が刻まれ、目元も落ち窪んでいたりもする。しかし、その顔で、観客の意識を吸引していく
力たるや絶大なものがある。主演たるもの、どう画面に映り、どう演じなければならないのか、マイケル・ダグラスは熟知している。
というか、それを意識しないで出来るのが超一流の俳優だ。マイケル・ダグラスの現役ぶりは、ゲッコーの復活劇と相まって
画面にギラギラした熱を放ってくる。しかし、その熱も昔と比べて適度な熱さになっているところも好印象だった。


物語的には若干甘めな感じもするけど、こんな時代だからこそ「それでもいいんじゃないの」と思える。
本作のジェイコブは前作のバドに比べると地に足ついてる心優しい青年に見えないこともない。しかし、まるで夢のような
次世代クリーンエネルギーに投資アドバイスをする彼もまた、ゲッコーと同じハスラーの類の人種だ。だからこそゲッコーに
してやられた。そんな男との愛に悩むウィニーの聡明な姿も印象的だった。
ゲッコーのキャラも良かった。娘を本当に愛している。でもマネーゲームを止められないのも真実。
人間の全てがそうそう変わったりはしない。やっとこ漕ぎ着けた娘との談笑中、通り過ぎた有力者に条件反射に挨拶するゲッコーに
マネーゲームに憑りつかれた男の性が見える。その後のドンデンガエシには納得。
そして、ジェイコブの最後の切り札を見た時のゲッコーの表情が何とも言えず良かった。あれは今のマイケル・ダグラス
だからこそ出来た顔だったのではと思う。


監督のオリバー・ストーンの演出も昔の押しつけがましさが無くなって、個人的にはとても楽しめた。
欲望渦巻くニューヨークの街並み・夜景を舐めるように撮りあげるカメラには陶然となった。街の人格までもをしらしめるように
風景を切り取る映画を久しぶりに観ることが出来たのが、なにより嬉しかったなあ。(クーラン)