三連休最終日

三連休最終日。朝食時に事件が(というほどでもないが)。なんと歯の詰め物が取れてしまった!これはさすがに歯医者に
行かなくてはなあ。取れた詰め物をアロンアルファでくっつけた人の話とか聞いたことあるけど、私には出来そうにない。
歯医者かあ、15年ぶりくらいだなあ。前回の歯医者は職場の近くだったので、今そこに通うのはめんどくさい。探さなくては。


この日は新宿に映画を観に行く。開映時間の関係で珍しく昼に家を出て、前売券を探すがどこにも売ってなかった。
更には、平日昼間なのでマチネーで安くなるかと思いきや、マチネータイムの30分前に開映のため恩恵を蒙れず、
1800円で観ることに。ついてない・・・。


映画終了後、どこかでお茶でもしようといわゆるブックカフェ(だと思う)に入った。なかなか不思議な座席配置で面食らう。
店内は広いのだが、ゆったり広めに席が配置されているのは団体用。二人用の卓は隣席との距離がやけに近い。
おかげで隣の草食系男子二人の会話が丸聞こえ。「生まれて初めて読んだ漫画は名探偵コナンだった」という情報に
激しいジェネレーションギャップを覚えた。そうだよねえ・・・。
ちなみにオットが生まれて初めて読んだ漫画は「天才バカボン」、私は「いらかの波」なのであった(笑)。

天才バカボン (1) (竹書房文庫)

天才バカボン (1) (竹書房文庫)

いらかの波 1 (集英社文庫(コミック版))

いらかの波 1 (集英社文庫(コミック版))


その後、紀伊國屋書店の「東京サイエンス」でロマンに浸った後(笑)、紀伊国屋ビル地下食堂街「酒膳処 珈穂音(かぽね)」で食事。
ということで今日の夕飯

ビーフシチュー定食(オット)

かにクリームコロッケ定食(私) 

ミックスサラダ 二人ともヱビスビールできめる。美味しかった〜。お腹いっぱいになった。


★この日観た映画は「スプライス」(監督:ヴィンチェンゾ・ナタリ 出演:エイドリアン・ブロディサラ・ポーリー)。
法律や倫理を無視して、人間と動物のDNAを掛け合わせた生物を創り出した科学者夫婦を待ち受ける衝撃の運命を描くSFスリラー。(以下ネタバレ)


う〜ん。ドレン(新生命体)が、夫婦のセックスを覗き見してる辺りから、「こうなるのかな」と思った通りの展開で、
そういう意味では意外性がなかった。
ただ、主人公の科学者夫婦を、優れた科学者ではあるが、人間的には非常に未熟なキャラクターに設定しているのが意外だった。
特に、強い探究心と軽い気持ちで自分の卵子をかけあわせる妻のエルサは、最初から倫理観がトンでいて明らかにおかしい。
この夫婦の過ちは、新生命体と自分達の関係性をしっかり定義し、はっきり線引きをしなかったことだ。
親子として関係するのか、ペットとして関係するのか、研究材料として関係するのか。そこをあやふやにしたのが間違いの元だった。
エルサは幼児期、母親から虐待を受けていたらしく、夫・クライヴとの子供を望んでいない。にもかかわらず、誕生したドレンには
ドレスを着せ、育てることにのめりこむ。かと思えば、成長したドレンが反抗的態度をとると途端に研究材料として扱ったりで、
ドレンに対する感情がてんで一定しない。クライヴも似たり寄ったりで、夫婦の時々の感情に振り回されて育つドレンが気の毒でもある。
段々と、子育ての覚悟もない無責任な親が自覚もないまま子供を虐待している様相に見えてきて、この後の三人のグロテスクな
関係へと繋がっていくのには納得が出来る。ただ、最初から最後まで間違った主人公達の物語を観るのはちょっとしんどかった。


ラストのエルサの決断は人として二重の禁忌を犯すことになる。それでも翻さないエルサの意志は母性から来るのか、
科学者の性なのか。おそらくその両方だと思う。狂気も感じるが、同時に「今度こそ彼女は間違えない」とも思えた。
そこが一瞬だけ救われる。


ところで、この映画。前売券も無ければ、パンフもなかった。パンフもプレスシートもない映画に最近結構遭遇するが、
前売券もないのは初めて。前売券は我々がget出来なかっただけかもしれないが、おかげで観たという物的記録が一切残らない
映画となってしまった。トホホ・・・。(クーラン)