本屋で雑感

★この日は所要があって出かけた。ついでに本屋に立ち寄る。
三浦しをんの「まほろ駅前多田便利軒」の表紙が映画版に差し替わっていた。自分が持っている、前の装丁の方がやっぱりいい。
主演二人は好きな俳優だけど、個人的には「多田便利軒」のイメージではない。三十路のむさい男と変人の役だから二人とも若すぎる
気がする。特に多田のキャラクターに、しみったれたおっさん感をいい塩梅に滲ませるのは20代の俳優では難しいのではと感じる。
映画版のルルとハイシーは誰が演じるのだろうか。特にハイシーの「仕事場」でのジェルと爪割れのところなんかどう撮るの?
好きな作品だから観たい気もするし、とりあえずは予告を見てからだな。


大河ドラマ「江」の原作本を立ち読む。ドラマは録画してはいるもののまだ一話も見ていない。早く見なくては。
原作も脚本家が書いていて、それなりに面白いのだが、するする読めて手応えがないのにはちょっとびっくり。
これはドラマのテキストと考えた方がいいのかもしれない。日本で最も有名な三姉妹を今まで多くの作家が著してきたが、
江を気が強いながらも時流を見極め荒波をしなやかに生きる女性と解釈したのは面白いと思う。
あと、大河人気からか、浅井三姉妹が萌えキャラ化してる冊子とか見かけて微妙な気分になった。


★ついでに隔月刊「MELODY」で「大奥」も立ち読み。基本コミクス派だけど、こればっかりは待てずについつい読んでしまう。
いやあ〜、今回は凄かった。江島の拷問シーンも凄かったが、「久通」の一ページぶち抜きの登場シーンで文字通り鳥肌が立った。
一巻でその片鱗が見え隠れするものの、やはり久通は見た目通りの女ではなかった。
二巻以降逆転大奥の歴史を描いていた物語が、この久通の登場シーンで、ようやく一巻の時系列へと戻っていくわけで、
この大河絵巻を読み続けてきた者にとっては、最大のカタルシスを覚える。
そういえば、家宣の側用人・詮房は、一巻で吉宗にクビにされた間部だったんだな。ぼんやりなので、ここまで読まなきゃ
気付かなかったよ。家で慌ててそのくだり読んで確認したわ(笑)。


今後は、一巻以降止まったままの吉宗の物語がどう語られるのか。
「昔、男は女と同じくらいたくさんいて、国の主も本来は男であった」この国の本来の形を知った吉宗が、どう動くのか。気になる〜。
(クーラン)

大奥 (第1巻) (JETS COMICS (4301))

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