黒執事II 第十一話

「岐路執事(きろしつじ)」やっと見た〜。
今回でカラクリが全て開示。あと二話しかないのにどうやってカタをつけるのか疑問だったが、
それをアロイス(CV:水樹奈々)の心の迷宮を辿る「クイズ」で一気に説明するとはこれ如何に(笑)。
OVAだったらアリな展開かもしれないけど、テレビでいいのかしらと心配になった。


今回明らかになった事実
●ルカ(CV:井上麻理奈)と契約したのはセバスチャン(CV:小野大輔)ではなく
ハンナ(CV:平野綾)だった。
今まで喰らってきた魂とはまったく違う純真なルカに、ハンナは初めて愛おしいという感情を覚える。
しかし、悪魔であるハンナがルカに出来ることは、その願いと引き換えに彼の魂を喰らうこと。
それ以降、ハンナはルカの兄アロイスをずっと見守っていた。
●ハンナがルカと契約を交わしていることをクロード(CV:櫻井孝宏)は知っていた
ルカの魂に執着するハンナの悪魔らしくない感情にクロードは興味をそそられていた。
●セバスチャンがシエルの魂を喰らわなかったのは、契約のため。
契約印とともに左腕をなくしていた一瞬の隙を突かれてクロードにシエルの魂を奪われた。


なあるほど・・・。なんとなく分かった(笑)。
でも、ハンナの件については最初は陳腐だなと思ってしまった。
餌がぴゅあ〜だから悪魔が愛情を覚えるって・・・。死にゆく子供を見て涙を流すなんて
随分ちんけな悪魔だなあって感じ。しかもこれどう見ても母性だし。でもここで思ったんだけど、
前作の天使は虐殺を繰り返し、やってることは悪魔並みにえげつない白い存在だった。
ハンナはその逆でアロイスとルカに母のように深い愛情を捧げる黒い悪魔。
そう考えると皮肉な面も感じて、これはこれで良いのかなとも思った。
女王様ハンナもエロくて良かった。本来は女王様なのに、誰にも見向きもされない子供に
メイドとして仕えてその身を投げ出すというシチュエーションには結構萌える。


今回のアロイスも哀しかったなあ〜。クイズと言っても、アロイスの迷宮なので、
質問に真実を答えるのではなく、彼の望む答えをださなければ正解にはならない。
アロイスがなぜこんなまだるっこしいことをしているのかと言うと、クロードの一言を聞きたいだけ。
嘘でもいいから、アロイスに対する愛と忠誠の言葉を聞きたいのだ。
でも元旦那様にすっかり興味も消え失せたクロードは、絶対にその言葉を吐かない。
クロードはセバスと違って平気で嘘をつく悪魔だから、ここはバンバンついてもよかったのにね。
なぜこれに限っては意固地に真実しか口にしなかったのか。これもある意味アロイスへの
イヤガラセなのだろうけど、元主従の愛憎という感じでなんか歪んでる。


そして、ついにシエル(CV:坂本真綾)坊ちゃんが帰ってきた〜(一瞬だけど)。
アロイスに肉体を乗っ取られたシエルは、意識化でなぜこんなことになってしまったのか必死で考え、
過去の全てを思い出す。シエルにとっての真実。それは「復讐はすでに果たされている」ということ。
ならば今ここにある魂は?その問いに対するシエルの答えは唯一つ。
「おまえは僕に復讐を遂げさせた!命令だ!さっさと魂を喰らえ!!僕の魂を喰らいつくす
最後のその瞬間まで、お前は僕の執事だ!セバスチャン・ミカエリス!!」
ううう、やっと坊ちゃんが帰ってきたよ〜!2期の坊ちゃんはちょっとか弱い男子に
成り下がってしまった気がして微妙に残念に感じてたんだけど、これだよ〜、この潔さが
シエル坊ちゃんだよ〜。ここで主役コンビの主従関係が復活。


と思ったのも束の間、アロイスの意識がすぐに戻ってきて、自分を愛してくれるハンナの真情に触れた
アロイスは、シエルの魂ごと彼女と再契約をしてしまう。してやったりのハンナに悪魔目炸裂。
アロイスがどれだけ愛されたがっていたのかは分かるけど、どうしてそれを悪魔に求めてしまうのか。
ハンナの言う愛とやらも信用できるのかね。彼女だってまず魂を喰らいたい欲が前提だろう。
ハンナと再契約する際、アロイスが何を望んだのかが気になる。
アロイスはシエルを贅沢だと言うが、シエルが望んでいたのは「復讐の履行」唯一つだったわけだし。
今度は坊ちゃんをハンナに奪われたセバス。二人の坊ちゃんの結末もどうつけるのか。
このシリーズなんか心配だなあ(笑)。(クーラン)