一部休肝日

休日。しかしオットが、年度末年度初めの「呑み会・死のロード週間」ですっかり弱っており、
この日は家でまったりと過ごした。
夕方、雨が降りしきる中、オットは「使い捨てコンタクト」を作りに最寄り駅前の眼鏡屋に行く。
私は大人しく留守番をしていたが、予想より大分時間が経ってからオットが帰宅する。
なんと駅前の眼鏡屋が潰れていたそうだ(笑)。
おかげで、一駅電車を乗り継いでコンタクトを作りに行ったらしい。それは時間がかかるはずだわ・・・。
あそこ潰れていたなんて全然気付かなかった。
オットには「何故気付かなかったのか!」と散々責められる。知らん!
夕飯は家呑みした。  ということで今日のつまみ

  • 焼餃子
  • ほうれん草の胡麻和え
  • カキフライ
  • その他  私はこめ焼酎「白水」できめる。オットは呑まず。


オットが寝静まった後、録画していた「遠まわりの雨」(原作:山田太一)を見る。
〈あらすじ〉妻と反抗期の娘と暮らす一人の中年男・福本草平(渡辺謙)は、慣れない接客の仕事で
風采の上がらない日々を送っていた。そんな草平が、蒲田のとある金型工場で起きた出来事を
きっかけに、かねての恋人・桜(夏川結衣)と再会する…。


ありふれた奇跡」以来一年ぶりの山田作品。セリフ廻しは相変わらずで山田作品の醍醐味を
味わわせてくれた。しかし物語は、私的には殆ど共感出来なかった(汗)。
福本が桜にふられ、同じ工場に居づらくなって辞めたのは分かった。
しかし、破格の仕事が舞い込んだとしても、大病で半身マヒの夫・秋川(岸谷五朗)と工員に
何の相談も無しに、昔の従業員を入れてしまう桜の独断も、大人のやり方とは思えない。
また、秋川以外に、優秀な技術者がいない工場の実態も如何なものかと思う。
一人の天才より数人の秀才じゃないのか?と思ってしまった。


それに、福本が妻(田中美佐子)に殆ど気持を傾けないのがなんとも寂しかった。
「あいつも弱いところがあるんだよ・・・」他人にそう語れるくらいなら、疲れきっている妻に
なぜフォローのひとつも出来ないのか。苛立って仕方がなかった。
それもこれも、福本が今の自分に自信が持てないからなのだろう。
だから、かつての仕事に全力を傾け、何かを取り戻そうとしているのはよく分かる。
でも、そんなに自分で手一杯でいいのかね?
思春期の娘(川島海荷)が、母親が家出して父親も不在の家に独りでいるなんて、親として
心配じゃないのか?電話じゃなくて、その場で問い詰めるだろうと、疑問に思って仕方がなかった。



そして、トドメは桜。「いまだけ恋に落ちよう。次の電車が来るまで・・・。」と悪魔の囁き。
ここまで、度重なる桜の挑発に耐えてきた福本がこのお言葉であっさりオチてしまいます。
しかし、如何せん次の電車が来る間隔が早すぎるのです(爆)。
その気になってチューした福本を押しのけ、ホームに滑り込んできた電車に飛び乗る桜。
「行くな!桜!」と追いすがるが、独り取り残され肩を震わせる福本・・・。なんなんでしょう、この終わり。
良い見方で言えば、桜は福本の未来や家庭を慮ったのかもしれません。
しかし結果的に、福本は同じ女に二度ふられたわけで、しかもどちらもかなりのトラウマとなる
最悪のやり方でふられたのではないのでしょうか。
「ふるくらいなら誘うなよ!」そう思った私は、情緒も無いし、まだまだ青いのだと思います。
でも同じ女性ながら、桜のドSっぷり、または魔性っぷり(もはや小悪魔どころではない)に
全く共感出来ませんでした。ほんとにすいません。(クーラン)