追悼:マイケル・クライトン

作家で映画監督で身長2メートルのマイケル・クライトンが逝った。


この人撮ったTVムービーで「暗殺/サンディエゴの熱い日」って作品があるのだけれど、
これがたいそう面白かった記憶がある。


大統領暗殺をめぐるサスペンス映画なんだけど、
クライマックス、主人公が「フレンチ・コネクション2」のジーン・ハックマンばりに走る走る。
ジェリー・ゴールドスミスの音楽がまたよくて、ダイナミックなスコアが盛り上げる。


走る姿を延々と撮って観る者に訴えかける演出。活字では表現できない世界。
作家さんが道楽で監督してるのかと思いきや、非常に映画的。
ベテランの職人監督の如き手腕だった。

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その後も「ウエスト・ワールド」…ジェームズ・キャメロンの「ターミネーター
のモトネタ、そして、自身の「ジュラシック・パーク」もロボットを恐竜に
置き換えただけの同じ話。


大列車強盗」…ショーン・コネリードナルド・サザーランドのコンビが出色。
走行中の列車の屋根を走る(トレイン・サーファー!)のコネリーのアクションが秀逸。


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「未来警察」…工事中の高層ビルにエレヴェーターでガーっと上がっていくと
作業用ロボットの群れが…
機動警察パトレイバー」の映画版を観た時、真っ先に思い浮かべたのが
この作品だ!
悪役ジーン・シモンズ(KISS)も最高!弾丸の主観映像も最高!


と、秀作・佳作、後年に影響を及ぼす作品を連発した。
どれもが小説では表現できない視覚的な見せ場を意識的に盛り込んでいてすばらしかった。


そう、クライトンって、良質なエンタテインメント映画を撮ることの出来る優れた監督だったんだ。
というわけで合掌。ご冥福を。(○)