デトロイト・メタル・シティ(ネタバレ)

過日、渋谷シネクイントで映画「デトロイト・メタル・シティ(監督:李闘士男)」を観た。
平日の5時からの回なのに満員。やはり企画が良いと客は入りますね。


映画は「東京タワーをレイプ」等のクラウザーさんのカリスマ性を物語るエピソードを割愛しているほか
ギャングスタラッパーとのフリースタイルバトルのくだりも随分アッサリ流してしまっていて
(当然「ま●こー!」も割愛)原作の「最高に下品で最高に素敵」な部分をかなりマイルドにしており、
ちょっと残念DEATH。


しかし、この種の映画は劇中の音をどうするかが、重要なポイントだけどアイゴンの曲は、
すごくソレ風で、これはよかった。


あと、漫画の映画化って、かつては「ドカベン」の殿馬を川谷拓三!とか、
もうどうしていいのかわからないキャスティングだったのですが、今のひとたちは、
松山ケンイチさん以下、何を求められているのか、わかって演じてる気がします。


ことに松雪泰子さん!この方は「バナナチップス・ラヴ(渋谷系のあけぼの)」「きらきらひかる
フラガール」それにこれと何年かに一度、ものすごい適役を掴みますね。


ところで、本編のクライマックスにおけるジーン・シモンズとの音楽バトル…
ウォルター・ヒルが1986年に監督した映画「クロスロード」を思い出してしまった。
あの映画で悪魔に魂を売った超絶ギタリストはスティーヴ・ヴァイ!最高だった!!

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それにしても、原作者の若杉公徳センセイは、渋谷系とその周辺のオシャレ界隈に尋常ならざる
感情を持って描いている気がしてならないのですが、ホンネは本作の如く


『僕が描きたかったのは…こんな下品な漫画じゃな〜い!!』


『ほんとは 「やまだないと」 さんみたいな作品かいて「TOKYO」みたいなオシャレ映画の
パンフレットにイラスト・エッセイ載せたかったのに!』


だったのでは…!?(○)