答えは「第1話」にある!…かも?

ケータイ捜査官7 第21話「黒い過去」は、そのタイトルどおり
フォンブレイバー・ゼロワンの過去にまつわるエピソード。


ゼロワンの過去が美咲(伊藤裕子)の回想によって明らかになる。


…即ち、ゼロワンのバディは
一人目は爆死
二人目は銃殺
三人目は自殺…と
まるで「怪奇大作戦」の一挿話「死神の子守唄(監督:実相寺昭雄)」のように次々
不幸にみまわれる。
ここに至り、ゼロワンは自らの存在とその職務に疑問を抱き逃走。
ふたたびアンカー本部に現れた彼は、姉妹機を破壊したのち、
自らの創造主たる人間に問う。「自分は何者なのか?」を…。


と、先週とはうって変わってシリアスで哲学的な展開。


本来なら、物語の主人公たるヒーローが、その成長過程において直面する苦悩を
悪役の側において描いている訳だ。
おそらく「セブン」はまだそうしたことに対して何の疑問も抱いてはいまい。


しかし、ゼロワンが求めている答えは、
実は、既に我々の前には提示されているのではないか。
第一話で<今回、久々に登場の滝本こと津田寛治さん>がケイタ(窪田正孝)に言う
「君はやさしいな」という言葉とそれを根拠付ける「小銭のシーン(第一話感想)」。
やはりここに帰結するのではないか。


ゼロワンには欠けていて、彼が逃走後かかわった人々にも欠けているもの。
しかし、ケイタは持っているもの。


ナゼ、第一話にストーリィとは直接関係ない、あの「小銭のシーン」を意識的に挿入し、
ケイタのひととなりを、さりげなく、しかし、明確に描いたのか。
やはり、答えは「第一話」にある…?(○)