勝手に「佐藤嗣麻子祭」

今更な話題かもだが、2009年正月、映画「K-20 怪人二十面相・伝」が公開されるそうだ。
主演は金城武、共演は松たか子仲村トオル
監督は、佐藤嗣麻子氏だ。これにはビックリした。
最近は脚本家というイメージが定着、もう演出というか監督はやらないのかと勝手に
思っていたからだ。
たしかテレビ朝日のドラマ「南君の恋人」の監督が最後だったような…?


映画監督作は「エコエコアザラクⅠ・Ⅱ」(主演:吉野公佳)が有名だと思うけど、
「リング」以前の和製ホラー映画としてどちらも面白い。
(Jホラーにカテゴライズはされないと思う)
女性とは思えないほどエログロな感じが漂っていて、かなり驚いた記憶が。
ちなみに、私はⅡの方が好き。ダークヒロインの孤独と淡い想いを描いて胸に沁みます。


その当時ぴあにリリー・フランキーが映画のコラムを書いてたんだけど、
この「エコエコアザラク」を観て、会ったことのない佐藤嗣麻子氏のイメージ図として
「胸をはだけて(もちろん剛毛が生えている)ワインを持ったイタリア人男性」みたいな
イラストを書いていた(当然、佐藤さんはそんな人ではありません)。
それは、私自身が映画に対して漠然と抱いていた印象が見事に二次元化されたもので、
こっちもある意味ショック映像だった(爆)


佐藤氏のドラマ監督作で特に好きなのが「YASHA-夜叉-」(主演:伊藤英明 原作:吉田秋生)。
今はすっかり定着したテレビ朝日の金曜週末ナイトドラマ枠の記念すべき第一作。
いや〜、これは面白かったですよ。今でも時々、DVDボックス買いたい衝動に駆られるくらい。
と言っても、内容が重たい運命を背負い傷つけあう兄弟の悲惨な話なので見ると
消耗しますけどね。
だからこそ、全てを受け入れて彼が一歩を踏み出すあのラストに涙してしまうのです。
主題歌がStingで、OPの映像とスゴイ合っていて、かっちょよかった。


そういえば、「怪奇大作戦」の「恐怖の電話」で岸田森桜井浩子をいたぶる、もとい尋問する
部屋とそっくりな部屋がこの「YASHA-夜叉-」第一話に出てきてとても驚いたのを覚えてます。

YASHA-夜叉(1) [DVD]

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あと、世にも奇妙な物語-SMAPの特別編「僕は旅をする」(主演:稲垣吾郎 原作:今市子)も
印象に残っている。
この監督独自の美意識みたいなものがさりげなく画面から溢れてました。


「K-20 怪人二十面相・伝」のVFXは「もやしもん」の「白組」と組むみたいで、そちらも含めて
佐藤監督の最新作に期待大でございます。あー、早く予告見たい!(クーラン)