三連休中日

この日は映画を観に行く。レイトショーなので車で行った。開映まで時間があったので「美濃屋文右衛門」というで食事を済ませる。
ということで今日の夕飯

カツ丼(オット)、モツ煮込み、カキフライ   私は黒ホッピーできめる。オットは呑まず。


★「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q」鑑賞。
(企画・原作・脚本・総監督:庵野秀明 CV:緒方恵美林原めぐみ立木文彦石田彰宮村優子坂本真綾三石琴乃)
〈あらすじ〉大災害「セカンドインパクト」後の世界を舞台に、人型兵器「エヴァンゲリオン」のパイロットとなった少年少女達と、
謎の敵「使徒」との戦いを描いたテレビアニメ「新世紀エヴァンゲリオン」を、新たな設定とストーリーで再構築した
ヱヴァンゲリヲン新劇場版」シリーズの第3作目。前作から14年後の世界におけるNERVと反NERV組織「ヴィレ」の戦い等、
TVシリーズや旧劇場版とは全く異なるストーリーが展開される。


観終わった第一印象としては「ポッカーン・・・」という感じ。私の読解力では、この作品で庵野監督が何を作りたかったのか、
また何を伝えたかったのか、よう分からんかった。といっても、決してつまらないというわけではなく、面白い。
そして、その面白さは、映画の内容ではなく、アニメーションの画の技術と、アニメという手法に特化した図抜けた演出力に
ついてだった。特に、冒頭の「ヴィレ」戦艦対「NERV」との闘いは、殆どがヴィレ戦艦「司令塔」からの視点からしか描かれないが、
そんな特殊な描き方で長々と戦闘を描写し続ける演出力たるや、物凄いものがある(しかしその間、どういった状況であるのかが、
イマイチ理解しづらかったのだが)。
戦艦のデザインも、エヴァ初号機を動力源としている?ようで、スケルトンなルックスで圧倒された。
ついでに、まさかの戦艦登場は、先だって出渕裕が「ヤマト」をリメイクした「宇宙戦艦ヤマト2199」の影響が、少なからず
あるのではないかと密かに思っている(笑)。
その後は「?」な展開になるのだが、正直このエピソードだけで一つの作品としてもたせるのは、無理があるような気がした。
かといって、(予定では)最終作となる次作と併せては、長すぎるということで、分けたのだろうか。
そう考えると、本作を一つの作品として評価するのは、意味がないことなのかもしれないと感じた。


ところで、押井守がこの「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q」について考察していた。

http://news.nicovideo.jp/watch/nw446903

その中で庵野秀明の作家性についても踏み込んだ定義をしていて、個人的には押井守の言うことは、概ね当たっているのでは
と感じる。と同時に、私が本作に歯切れの悪い思いを抱いていた理由が理解できた。
つまり、例え内実の無い代物であったとしても、尋常ならざる創作意欲と突出した技術によってもたらされた映像表現を、
作品として認めるか、認めないかということなのだと思う。
そして、よくよく考えると、そういう作品があってもいいのではないかと私は思っているのだ(そればかりでは勿論困るが)。
例えばタランティーノ等、映像表現だけで作品を成立させる作家が存在するのは明らかだ。彼らは並大抵の演出力ではない。
しかし、そんなことが出来る作家は極一握りしか存在しない。それはそれで、貴重な映像体験となる。
なので、庵野監督の次作に一応期待してます。完成度とか度外視した物凄いものを見せてほしい。(クーラン)