一人酒

金曜なので、オットは呑み会。私も一人酒した
ということで今日のつまみ

  • 若竹煮もどき(昨日の残り)
  • 枝豆
  • ストロベリームース(デザート)


★大奥〜誕生[有功・家光篇]第8話鑑賞。
〈あらすじ〉有功(堺雅人)は病に倒れた春日局麻生祐未)の面倒を見るうちに、赤面疱瘡にかかった捨蔵(窪田正孝)の
面倒までも引き受ける。玉栄(田中聖)は、春日局を案ずる家光(多部未華子)を意外に思うが、春日局がいなければ
将軍の座には就けなかったと、家光は語る。


春日と捨蔵のヘルパーと化す有功。病人の為に心を砕くことは、このところ鬱々と過ごしていた有功自身の気持ちの持っていき場
としても、巧く作用したのではないかと思う。恨みやわだかまりはあろうが、困っている人を放っておけないのが有功なのだ。
また、誰かの役に立っているという思いは、現在、大奥には無用の存在である有功にとって、久々に味わうものではないかと感じた。
「さぞかし私を恨んでいることだろう」と言う春日に、「私は感謝している」と告げる有功。
「私は苦しみを知った。今の私には病や貧しさに苦しむ人の心が分かる。自分を助けるような気持ちで、寄り添うことができる。
これこそが私の求めていた道であったのかもしれないと思うと、春日局様に感謝したい心地さえする。」
僧侶だった頃の有功は、苦界を上から見下ろして引き上げるような救い方しか、出来なかったのかもしれない。
でも、今の有功は苦界で共に苦しみ、だからこそ寄り添うことでしか救えないということを知っている。
それは、自分自身を救うことでもあるということを知っている。「人は苦しんだ分、優しくなれる」というのは、真理なのだと感じた。
そんな有功に「あなたこそ、それにふさわしい」と、大奥と家光を託す春日。
有功が憂えていた、大奥での彼の役割、生きる意味。それを、彼の運命を狂わせた春日が有功に与えて逝く。という展開にグッときた。
最後の最後に、春日も有功を救ったのだと思う。
実質、大奥を任された有功は、大奥に仕える男子達全員にも、なにかしらの役目を与える。
無為に生きることほど、苦しいことはない。大奥の男達と共に、その苦しさから脱却していこうとする有功の姿に、力強さを感じる。


その頃、家光も玉栄に「自分が生きる意味」について語る。
「正直、生きていることが楽しいと思ったことも、嬉しいと思ったこともない。」という、家光の言葉に衝撃を受けた。人は誰もが、
幸せになりたいと願いながら生きているのだと思っていた。しかし、この人はそういう次元で、生きる意味を捉えてはいない。
「しかし生まれてきた意味がどこかにあるというのなら今は確かめてみたい。そして果たすべき役割があるのなら、それを果たしたい 」
この世に生まれた者の全てに、果たすべき役割がある。だから、生きるのだ。
幸せだろうが、不幸せだろうが、嬉しかろうが、苦しかろうが、人は生きなくてはならない。そういう考え方もあるということを、
初めて知ったような気がする。


そしてついに、女将軍、表舞台に立つ!
「わしは この徳川の世を永久につなげるために生まれてきた、将軍という名の人柱である!万が一、このまま男子が減り続け、
この世が滅ぶというのなら、わしも共に滅びるまでのこと。誰か、わしが女将軍となることに異存があるかえ?」
家光は、自分が生まれてきた意味、果たすべき役割を、既に悟っている。
この国の行く末がどんな形になったとしても、逃げ出したりはしない。未来を切り開く努力をして、それでも駄目なら国と共に滅びる。
最後の一人が死に絶えるその日まで、この国の行く末を見守る責任を果たし続ける。
それが家光の、将軍として生まれた者の役割だと、ようやく悟ったのだと思う。
家光様の女将軍宣言に惚れ惚れ!とんでもない凄みが漂っていた。多部ちゃんの堂々たる演技に感服した。(クーラン)