「C」

フジテレビノイタミナ枠の「C」1〜4話鑑賞。「モノノ怪」「空中ブランコ」の中村健治監督の最新作。<あらすじ>2011年。日本はミダス銀行による資金運用の成功により経済は回復するも、国民にその恩恵が反映されることはなく、
不安な世相が続いていた。公磨(CV:内山昂輝)は、不幸な生い立ちから、公務員になり普通の家庭を持つことを夢見る大学生。
ある日、真坂木(CV:櫻井孝宏)と名乗る男が現れ、公麿の将来を担保に金を融資すると言う。公麿は、アセットと呼ばれる
モンスター同士による戦い(ディール)によって、資産運用を行う「金融街」での戦いに巻き込まれていく。


面白いと思うんだけど、微妙に覚めてます(笑)。仮想空間的な「金融街」のビジュアルにイマイチのめりこめてないような気もする。
ゲームやらない人なので感覚が分からないのかも。
ただ、ここで担保にするのはプレイヤーの「未来」なわけで、これは決してゲームでは終わらない。大なり小なり必ず
現実世界に影響してくる。
面白いのは、実際の金融用語が、この「C」における「金融街」でも使用されているところ。
例えば「ディール」は「取引」だけど、「金融街」では、プレイヤー同士の「戦い」を意味する。
「アセット」は本来「資産」を意味するけど、「金融街」では、プレイヤーのバディとなる「モンスター」を意味する。
このモンスターが戦いに敗れれば、プレイヤーの「未来」の価値が下がる。つまり、この「アセット」と呼ばれるモンスターは
「資産」を擬人化したものなのかもしれない。こういった情報をたいした説明もなしにポンポン出してくる不親切な感じは、
逆に興味をそそられるのではないかと思った。


ミダスマネーが現実世界に大量に紛れ込んでいて、それがどう影響するか、「金融街」の覇者になりつつある三國(CV:細見大輔)
ですら分からない。というのも面白く感じた。あの真っ黒な紙幣は見てるだけでなにやら不安になってくる。
大体、「金融街」で「破産」したことにより、現実世界でいたはずの「子供」の存在自体が抹消されるというのは、どういう
ことなのか?「金融街」が「現実世界」を侵食しているのか? それとも破綻した未来に合わせて過去から作り変えられてしまう
ということなのだろうか? 悪い意味でリアルライフゲームをリセットしたみたいな?
年寄りなので、物語的にもキャラ的にも今のところついていけてない。ハマるのはこれからか?


ただ三國が公麿に語った「金を稼いだら、何かのために使え。金を使えば誰かを潤す。貯め込めば幸せなのは君だけだ。
ささやかな幸せは君を幸せにしても、周りに大きな幸せをふりまくことはできない」というセリフは、今、この時にふさわしい
言葉だと思う。