休日

休日。この日は夕方から映画を観に新宿に出かける。映画終了後、「Seicent」というお店で食事。
ということで今日の夕飯
 
パスタ・サラダセット(オット)
 
南瓜とチーズのスープスパカプチーノプリンとショコラアイスのセット(私) 私は白ワイン・オットはコーヒーできめる


★この日観た映画は「MAD探偵〜7人の容疑者」(共同監督:ジョニー・トー、ワイ・ カーファイ)。
この二人の共同監督は2003年の「マッスルモンク」以来で久々。主演のラウ・チンワンの起用は1998年の「ヒーロー・ネバー・ダイ」
以来(だと思うの)で、こちらも久しぶり。

マッスルモンク [DVD]

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超人的な能力を持つ天才プロファイラーと七つの人格を持つ多重人格殺人鬼の攻防を、ダークで斬新な
手法で描く犯罪スリラー。
公開前から難解と評されていた問題作。基本的に面白いです。並みの映画の水準は軽く超えている。
本作のコンセプトは「もしゴッホみたいな男が探偵だったら」。その男がラウ・チンワン演じる天才プロファイラー・バンで、
ゴッホを連想させる、あるエピソードも挿入されている。ラウ・チンワンの熱演も光る。
ここで注意したいのが、バンはプロファイラーだが異能者でもあるということ。
その能力はいわゆる「リーディング」のようなものだと思われる。人の心の声が聞こえる能力だ。しかしバンの場合、声が聞こえる
だけではなく「見える」。人は誰でも様々な内面を併せ持つ生き物だと思うが、バンの目には、それぞれの側面が分かりやすく
具現化された人間として映し出されるのだ。その点が非常に斬新だと思った。
七つの人格を持つ多重人格者・コウと対峙するわけだが、バンの目には、冷徹な女・臆病なデブ・凶暴な男等の七人の人間として
見えている。コウは多重人格というより幾通りもの複雑な内面を持つ人間なのだと考えれば、物語はさほど難しいものではないと思う。


見えない者が見えるバンは周りからすれば狂人で、その疑心暗鬼が衝撃の展開へと進むわけだが、惜しいのは超能力とプロファイルを
同一線上に置いてしまっているので、物語に若干整合性が無いということ。
ただ、そんな瑣末なことは、これまでのジョニー・トーの映画では全くと言っていいほど気にならなかった。
それが気にならないほどの力技を見せてくれていたのだが、今回はそれがなかったということなのかな。
カメラワークも良かったし、噂の「鏡」のシーンももちろん良かった。ラストの展開も面白かったが、我々がジョニー・トー
求めるのは小さく纏まった作品ではないということ。
例えば、前述の「マッスルモンク」も「ヒーロー・ネバー・ダイ」も映画としてはかなり歪な作品だと思うが、今まで観たことのない
境地へと連れて行ってくれた。映画というより一つの経験と言ってもいい。勝手にそういう作品を望んでしまっているのだと思う。
いつまでもそんな映画を撮り続けるのは無理だと分かってはいる。それでも次をと期待してしまうのだ。


ジョニー・トー、ワイ・ カーファイの共同監督作↓

Needing You [DVD]

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いわゆるラブコメ。とってもカワイくて大好きな作品です。もちろん銃撃戦はありません。(クーラン)