コクリコ坂から

スタジオジブリの長編劇場アニメーション最新作が「コクリコ坂から」に決定したことに、
ちょっと驚いている。原作は1980年「なかよし」連載の高橋千鶴佐山哲郎による同名コミック。
おさげ髪の高校生・小松崎海の初恋が描かれる。


当事、私も読みました。それで高橋先生の絵柄が好きになって、その後も何冊か読んでます。
驚いたのは、なんで「コクリコ坂から」なのかな?ということ。
高橋作品なら「小夜子より…星便り」の方がジブリ向きなんじゃないか。と思う。
でも、よく考えると「コクリコ坂から」のヒロインの性格・置かれた環境・日常生活は
ジブリ作品のヒロインに合っているのかなあ。とも感じた。
ヒロインの海ちゃんは海のみえる洋館に住む三兄弟の長女。父は亡く、母は仕事で忙しく飛び回り
家には殆どいない。洋館は下宿屋も営んでいて、海ちゃんは母の代わりに妹・弟の世話・
家事・下宿の切り盛り全般を受けおう、ちょっと気の強いしっかり者の女の子。
コレって確かにジブリ(て言うか宮さん)好みのヒロイン像かもしれない。


この作品の少女漫画ならではのちょっとした設定に当事憧れたのを思い出しました(笑)。
だって、ヒロインの名前が「海」ですよ!確か妹が「空」、弟が「陸」ですよ!
あの頃は結構珍しく感じたなあ。それでヒロインが憧れてる下宿のお兄さんが、
彼女を「メル」って呼ぶんですよ。フランス語で海はラ・メールっていうからって。
これ読んで「私の名前はフランス語でなんていうの?」って、親に聞いたら、
「ハァッ?」って失笑されたぜよ(爆)。海ちゃんがおさげ髪を編んだり、巻きつけたりしてるの見て、
ロングヘアーにも憧れたなあ〜。古い洋館とかもね〜。少女の夢よね〜。
うわあ〜、あの頃の己に「無理だよ、自分」って言ってやりたいわ。


ところで、子供だったので覚えてなかったんだけど、コレ原作付きの作品だったんですね。
今考えると「道理で・・・」と感じる部分もあるなあ。
一巻は、ツンデレのハシリみたいなラブコメといった感じで楽しく読んでたんですよ。
ところが、二巻から急に「韓流ドラマ」みたいな展開で、あれだけハツラツとしていた
海ちゃんが泣いてばかりになって、かと思ったら急に大団円。って、面くらいながら読んだ記憶が・・・。
あの展開は映画でもやるんだろうか?あ、ポスター見たら絵柄はもちろん変わってた。
あと、映画の時代設定が、東京オリンピックの1年前、1963年に変更してる。
これって絶対に必要なことだったのかしら。原作は1980年の作品なんだけど、80年代に
入ったばかりだから、まだ70年代の空気や文化が漂っていて、私はそれもいいなあと思ってたのね。
「昭和30年代」って何気に結構描かれてるし、なら、この21世紀、アニメーションで
70年代の文化を描いた方が面白いんじゃないかと思うんだけどね、私は。

コクリコ坂から (単行本コミックス)

コクリコ坂から (単行本コミックス)

Good morningメグ (KCデラックス ポケットコミック)

Good morningメグ (KCデラックス ポケットコミック)

私が読んだ高橋先生の作品の中では、コレが一番好き。
元気いっぱいのメグと、チョイワル年下男子とのラブコメ
Let’s smileメグ (KCデラックス ポケットコミック)

Let’s smileメグ (KCデラックス ポケットコミック)

一年後、高三になったメグは進路や年下の彼との関係に悩み始める。
内容がちょっとだけ重くなったかも。モヤモヤするメグに慣れてないので、当事戸惑ったなあ。(クーラン)