黒執事II 第九話

「虚執事(むろしつじ)」見た〜。
なかなかスゴイ回だったな。アバンのクロードクイズとか、クロード(CV:櫻井孝宏)の
レース編みとか(笑)、とにかくクロードに突っ込みたい部分はあるんだけど、そうきたか!って感じ。


アロイス(CV:水樹奈々)をズップリと刺したものの、その生死が気になるシエル(CV:坂本真綾)。
初めて自分の手で人を刺した感触や「簡単に人は死なない」という事実に戸惑いを
感じているようにも見える。
そんな時、ロンドン周辺で少年が何者かによって目玉を刳り抜かれる事件が頻発。
女王の命(クロードの罠)で、事件を調べるシエルは犯行現場を線で結んでいくと蜘蛛の巣に
なることに気付き、アロイスが生き伸びてこの事件を起こしたと推測する。
「そうか、生き延びたか・・・。」と思わず口にするシエル。この時シエルは何を思っていたのだろう。
安堵か憎悪か、その両方だったのではないかと思う。
「アロイスに関して何か隠していることはないか」と尋ねても「アロイス様に関しては・・・」
としか答えないセバスチャン(CV:小野大輔)。
シエルは以前から自身に、自分の記憶に対して違和感を感じていて、何か重大なことを忘れていると
気付き始めている。記憶ってその人を形成するものだし、それがすっぽり抜けているのは
自分が自分でないことと同じ。そのことにシエルは不安と苛立ちを隠せない。
フラッシュバックされるおぞましい記憶にも悩まされ、果敢に真実に立ち向かおうするのだけど、
それが命取り。哀れクロードの罠に嵌り「アロイス・トランシー」として精神病院に送られる。
そこで「治療」と称して薬液に漬けられ意識が混濁。
忍び寄るクロードに、アロイスの魂が入った指輪を嵌められ、アロイスと自身の記憶が混ざり合う。


それがもたらしたものとは・・・「僕の両親を殺したのは、お前だったのか!セバスチャン・ミカエリス!」
さすがのセバスも「魂の味を濁らす」ことは予想だにしなかったようで、「僕の前から姿を消せ!」
という主の命令に激しいショックを受ける。シエルを「旦那様」と呼び、これ見よがしにつき従うクロード。
それでもシエルとセバスの契約はまだ有効なので、「執事たるもの、主人の命令は絶対」として、
セバスは引き下がるしかないわけです。


や、ショック映像だったなあ。セバスが「勝手にお暇を頂戴する」ことがあっても、
シエルがセバスをリストラすることだけはありえないと思ってたから。
それに人並みに?ショックをうけてるセバスもまた意外。ていうか、あんたがダメなんでしょ!
二度も掻っ攫われるってどういうこと(笑)。今回はSSとしても機能してなかったぞ!
それに比べてクロードすげ〜!知能犯〜!クロードって、今までどうにもセバスに
勝てる気がしなかったんだけど認識を改めたわ(笑)。


でも、私としてはもうちょっと坊ちゃんに活躍してほしかったような(笑)。
前作は復讐を遂げるためシエルが考え苦しみ続けた物語で、私はそれが好きだったんですよね。
でも2期のシエルは蚊帳の外みたいな感じでそれが若干不満でもあったので、
今回ようやく坊ちゃんが色々考えだしてイイ感じになってきたと思ったんですよ。
それが拷問で意識混濁かあ。記憶喪失で不安定な状態に拷問を受ければああなると、
理屈では分かってるんだけどね。でも、虐殺の天使がシネマティックレコードを書き換えようとした時は
それを撥ね付けた坊ちゃんなのに。もうちょっと考えて足掻いてほしかったな。
(おそらく)本来の脆いシエルを見るのもまた良いんだけど、坊ちゃんの底はこんなものではないはず。
頑張れシエル!


ところで、今回精神病院で、水責めを受けて苦しむ子供(シエル)を見てほくそ笑む看護婦とか、
うさんくさい医者とか、昔の映画で見た精神病院のイヤ〜な感じが画面に雰囲気として
現われていて良かった(笑)。
昨年観た映画「チェンジリング」(監督:クリント・イーストウッド 主演:アンジェリーナ・ジョリー)
の精神病院もこんな感じだった。一度入ったら二度と生きて戻れないような、
死ぬより酷い生を生かされる惨たらしい場所という感覚が蘇ってちょっとゾクッとした。


あ、今回死神ロナルド・ノックス(CV:KENN)初登場でしたね。
原作では出てきたけど主役とは絡んでなかったので、アニメでのセバスとの絡みはワクワクしました。
キメ台詞「ロナルド・ノックスDAI!」には失笑したけど。
でも、クロードの(熱いバスタブに)「坊ちゃんをボッチャンと」には負けた。あれには戦慄(爆)(クーラン)