「東京タワーに乾杯」

朝日新聞夕刊の「ニッポン人・脈・記」。現在は「東京タワーに乾杯」という内容で興味深く読んでいる。
1月6日のタイトルは「モスラ ゴジラ 事情あり」。


東京タワーを破壊した最初の怪獣はモスラだが、原作では繭を作る建物は「国会議事堂」だった。
結局「国会議事堂」は政治色が強すぎるとの理由でボツになったそうだ。
公開は60年安保闘争の翌年の61年だし、映画の内容は当時の日本の政治状況を色濃く反映させ、
観る人に問いかけてくる。当時の東宝特撮映画を作る方々の志の高さを物語る。


ところで、私、本作に原作があるということを今回初めて知った。
原作は純文学者の中村真一郎氏、福永武彦氏、堀田善衛氏の共著だそうだ。
勉強不足で申し訳ないが、「ゴジラ」のように脚本家が書いた作品だと勝手に思っていたのだ。
これは、一体どういった経緯で書かれた作品なのかとても気になる。
(ちなみに、福永武彦氏は大林宣彦監督作「廃市」の原作者でもある)


そして、あともう一つ知ったこと。
なんと、ゴジラは20世紀までは「東京タワー」を破壊していなかったのである。
知らなかった・・・というか気付かなかった。
なんか、いろんな怪獣が倒しているので(平成ガメラではなんと自衛隊誤爆により倒壊)、
とっくにゴジラも破壊していると思い込んでいたのだった。ホント勉強不足ですみません。


ゴジラがタワーを初めて壊したのは21世紀に入ってから。
2003年公開の「ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS」(出演:金子昇)。
手塚昌明監督の「僕が一度、ちゃんとタワーを破壊させたかった」というコメントと
真っ二つに折れたタワーのミニチュアを嬉しそうに持っている写真が、今回の記事に載ってました。


ゴジラが初めて東京タワーを破壊した作品はこちら↓

これは劇場で観たのでよく憶えてる。
ゴジラの熱線をよけたモスラの先にっ・・・。あああっタワー炎上・・・。
歴史的瞬間を目撃したにもかかわらず、まったくその重要性に気付いてないアホでした。
(クーラン)