戦利品

先日、ブックオフでの戦利品。

amato amaro (EDGE COMIX)

amato amaro (EDGE COMIX)

えー、サブカル系というかオサレ系?漫画家オノ・ナツメ氏のBL風?マンガ。
この方のは他に二冊持っておりまして
クマとインテリ (EDGE COMIX)

クマとインテリ (EDGE COMIX)

↑「amato amaro」はこれの続編っぽい。
リストランテ・パラディーゾ (f×COMICS)

リストランテ・パラディーゾ (f×COMICS)

↑こっちはBLではありません。


しかし、実は私、この方の本をこれだけ持ってはいるものの、実は少々スワリが悪い思いを
抱いてもおりました。
なんというか、センスがあってかっちょいいんだけど、キマリ過ぎているというか。
だって「クマとインテリ」のコピー?が「イタリア男、スーツ、眼鏡がテーマの小粋なCOMIC」ですもの。
この年になると、かえって気恥ずかしい思いが…。
それなのに、なぜ持っているかと言うと、この人の短編が好きなんですよね。
読後感が「大人の絵本」を読んだという感覚なんです。


ということで、ようやく読んだ「amato amaro」なんだけど、私はこれが一番好きですね。
それは、この表題作の主人公が今まで読んだ作品の中で一番キャラ立ちしているからだと思います。
いわゆるツンデレ系の主人公なんだけど、ほとんどデレッと致しません。
常に人を喰ったユーモアを滲ませ、謝ることをしない誇り高い男。
彼に振り回されるボディーガードとの大人の恋の駆け引き(笑)が描かれています。
話自体は、珍しくもないシンプルなものですが、さりげないセリフがビシッと決まり、
オチもしっかりあって、まず読み物として満足感が得られました。


でも、いちばん面白いのは、主人公の男と喧嘩中の親友との和解を描いた第2話。
二人とも意地っ張りなんでお互いなかなか折れないわけですが、和解の直前のコマ割りが最高です。
これはオノ・ナツメ氏の画力と構成力があってこそだと思います。
この部分を読むだけでも、買う価値がありました。


絵がまたとてもいいです。
リストランテ・パラディーゾ」は線が細めで、スマートな印象のある絵に仕上がっていますが、
本作では線が太め。それを生かすためにコマ割り等はとてもシンプルです。
これが、重みがあってすごくいい!
読み飛ばすのがもったいないくらいで、ずっと眺めていたいコマもあります。 
俄然「さらい屋 五葉」や「not simple」等も読みたくなってきました。


そういえばオノ氏がカバーを書いた↓も、話題になってましたよね。(クーラン)

のぼうの城

のぼうの城