圏外の女(後編)

今宵の「ケータイ捜査官7」は先週に引続きの押井守監督作。


しかしながら伊藤裕子さん以下のレギュラーメンバーは一切登場せず。
フォンブレイバーもワンカットのみの出演。(夏休みってことですか…)
もはやケータイ捜査官の世界からは逸脱して、あまりにも押井イズムが全開の展開。
(犬に戦車に旅芸人…夏休み特別企画ってことですか…)


寺山修司の作詞が出てきましたが、
私は寺山修司って清水健太郎主演の東映映画「ボクサー」しか観てないので
本作に何かモトネタ(それは「紅い眼鏡 」における「荒野のダッチワイフ」のような)が
あったとしてもわかりません。


それでも、独立した作品として本作を観た時、かつてのような難解さはなく、
ひと夏の恋(と呼べない程些細な感情)とその唐突な終焉は、
それなりの情感を持って描かれていたのではないかと思います。


ところで、実写で押井作品を見ると感じる「アニメ的に大袈裟な芝居」を生身の役者が演じる
居心地の悪さを、今回主演の窪田正孝クンは、絶妙の間でかわしてましたね。


ケータイ捜査官に思い入れが強ければ強いほど、怒りがこみ上げてしまうエピソード
かもしれませんが、そんな貴兄も彼の熱演だけは評価してあげてくださいね。(○)