ハプニングを観た(ネタバレ)

過日、日劇3でM・ナイト・シャマラン監督、マーク・ウォールバーグ主演の「ハプニング」を観た。
シックス・センス」で我が国のスクリーンに登場以来、常にオリジナル脚本で勝負を挑んでいる
この監督は、私にとって新作が公開されるのが待ち遠しい数少ない監督。
ミステリー・サークルとかプールのなかの妖精とか、毎度毎度70年代テレ朝の
水曜スペシャル」的発想を本気で映画にしてしまうそのスピリッツに頭が下がります。
昨今のハリウッド・メジャーの映画にありがちなガチャガチャしたテンポとは無縁のじっくり腰を
落ち着けた演出も好感度大。Happening (Score)


で、本作ですが、私は「シックス・センス」に次ぐ面白さでした。


見えない力に誘発されて自ら命を絶つ人々…
セントラルパークで起きたその出来事は疫病のように
アメリカ各地に広まり…
といったストーリィにもワクワクしますが、
個々の描写…工事現場で次々に飛降り自殺する作業員、
サファリパークでライオンにちょっかいだして噛み殺される客
(ここちょっと水スペ同様のフェイク・ドキュメンタリー「グレート・ハンティング」風)
…も冴えています。


この不可解な脅威に人々はなす術なく逃げ惑う…
田舎道を得体の知れない何かから逃れようと、どこへ向かうでもなくとにかく走る。
私には、いつかみた悪夢を具体化したようなこのシーンはたいそう怖いのです。


しかし、こうした映画って共感得られないんでしょうか。
最終的に主人公は見えない恐怖に対し何らアクションを起こさないまま大団円を迎える。
ちょうどスティーブン・スピルバーグ監督、トム・クルーズ主演の「宇宙戦争」が同じような
構造の作品で、私は同様に大好きなんですが、周囲の評判はたいそう悪かった事を
考えると…。うーん、これも…。
シャマラン負けるな!(○)