「めぞん一刻」

先日、テレビ朝日のドラマ「めぞん一刻」(主演:伊東美咲 脚本:岡田惠和)を見た。
たまたま家にいたので。
前作もたまたま家にいたから見てしまったわけで、そう考えると廻り合わせなのでしょうか?
というのも、前作見た時「ダメだ、こりゃ!」と思っていたので。


前作は監督が本木克英氏だったのだが、演出がまったく弾まずグダグダで、見終わった後に
感じた失望は計り知れなかった(笑)。役者陣はと言えば…。
ま、気を取り直して。今回の監督は赤羽博という人だった。
前回のショックで免疫が出来、終始冴え冴えとした気分で見ていたが、多少のテンポが
感じられて前より良かったかも。ただ単になれたせいかとも思われるが。


ということで良かった点と悪かった点を一つずつ。
良かったところ
こずえと五代の別れのシーンでこずえちゃんに五代を殴らせたところ。
これは原作と違っているのだけど、この方がいいと思った。
原作では、優柔不断な五代に、実質騙されたまま終わったこずえちゃんという感じが
強かったので、ドラマで五代をグーで殴ったところをみてスッとした(爆)。


悪かったところ
これを言ったらもう終わりだが、原作はしょりすぎじゃね?
三鷹さんの見合い相手「明日菜さん」のエピソードも丸々無いし。
おかげで(個人的)「めぞん史上」最も泣けて笑えた
  「さかなやさんがおどろいたよ。ぎょ。」  のシーンが、ねーじゃねーか(怒)!


きちんと作るのであれば、三部作にすべきだったのかもしれませんね。
最終巻をそのまま映像化したら、どんな能力のない人でも、超感動作に仕上げられるはずです
から。でもその為には、もう少し尺が必要だったのでは?
むしろ連ドラの方が向いている作品なのかも。

めぞん一刻 (10) (Big spirits comics)

めぞん一刻 (10) (Big spirits comics)


ところで、今回見てつくづく思ったのが「やはり私は、響子さんを好きになれないなあ」ということ。
リアルタイムで原作を読んでいる時から、私は響子さんが苦手だった。
どちらかと言うとこずえちゃんの方が好きだったし、更に言えば最も好きな女性キャラは
朱実さんだった。私の廻りの女子もアンチ響子さんが多かったなあ。
なんか、女から見るとずるいんだよね、響子さんって。
自分からは何もしないし、プライド高いし、自分勝手だし、結構嫉妬深いし。
最後の方の響子さんは、ホント可愛くなかったですよ。
だから、朱実さんが
 「ろくに手も握らせない男の為に泣いたり叫んだり、みっともない」 って、
一喝した時はスカッとしました(笑)。


でも、この年になってようやくわかってきたんだけど、
海のものとも山のものともわからない(ていうかただのボンクラ)時から男を見守り、
長い年月彼の注意を自分から逸らさせず、自分を養ってくれる男に成長するまで育て上げる、
もとい待ち続けるって、やっぱり並大抵のことではないかも。
(事実、五代に接近してきた他の女性は待ちきれず彼のもとを去っている)
好きにはなれないけど、やっぱり響子さんってすごい女の人なんだね。(クーラン)


ついでに実写映画版も御紹介〜

めぞん一刻 [DVD]

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響子さんを、アノ石原真理子が演じた問題作(笑)。
めぞん一刻」としても失敗だし、映画としても失敗作だと言えましょう。
ただ、高橋留美子の世界として見ると意外にはまっているシーンもあって、
一概に駄作と言い切れないモヤモヤした気分にさせてくれます。
四谷さんを伊武雅刀が演じていて、異常に合ってます(笑)。