「図書館戦争」初回感想

遅ればせながら「図書館戦争」の初回感想。http://www.toshokan-sensou.com/


ほとんど、予備知識なしで臨んだもののかなりの好印象。
OPからやられた感が。
暗い部屋でなぜかひとり号泣するヒロイン。
その奥には、同室の同僚と無邪気に笑い転げるヒロインの姿。
二人の姿はホログラフィのようにたよりなく描かれているのでおそらく思い出なのか?
このOPを見るだけで、絵のレベルが高いことがよく分かる。
そしてなにより、これから彼女が何度も涙を流しながら成長していく物語なのだ(ろう)と
想像できる。


ということで本編。大まかな内容は、


公序良俗を乱し人権を侵害する表現を取り締まる法律として『メディア良化法』が
成立・施行された架空の現代日本を舞台に、不当な検閲から『本』を守ろうとする
図書隊員たちの戦いと日常を描く」


なんだけど、かなり荒唐無稽(笑)。
「全体的に重い話なのかな〜」と思いきや、ラブ(コメ的)な要素もあるみたい。
だって「図書隊の王子様」だもんなあ。「丘の上の王子様」かと思ったよ(笑)


でも前述の通り絵が巧いのね。
私は、本作にノレるノレないかはこの世界観に馴染めるか否かにもよるんじゃないかと
思っているのだが、この荒唐無稽な世界のディティールを絵でも無理なく説明されるので、
意外に早く馴染める。
ここをしっかり抑えておかないと「本の為に武力闘争する」人達がバカみたいに感じてしまう。
日常をキチンと描いて、特殊な世界の話にしないようにしている。
絵の面で言えば、珍しく輪郭線が太く描かれていて、少し浮き上がっているようにも見えますね。
あまりシリアスになり過ぎない絵柄と言うべきか。顔の崩し方も巧いです(笑)。


加えて、演出のテンポが凄くいい。
主要キャラをあっという間に登場させ、動かして性格等も把握させる。
オモロイシーンやシリアスシーンが交互にあって飽きさせない。
笑うトコは笑わせ、キメのシーンはばっちりキメる。
テンポや間を凄く意識して演出しているのがよく分かる。


しかし、前にこの世界の対立は「体制対体制」なのか?って書いたんだけど、
これっていわゆる「中央対地方」の対立ってことなのね。
「体制対地下組織」みたいな単純な構造じゃないから、パッと見ただけでは分かりにくいと
思うんだけど。
アタマが悪いもんで、ようやく納得できましたよ(笑)。(クーラン)