休日

この日は、夕方から映画を観に出かける。開映まで時間があったので「サイゼリヤ」で食事。
ということで今日の夕飯

半熟卵のミラノ風ドリア(オット)、パルマ風スパゲッティ(私)

フォカッチャ、シェフサラダ  私は白ワインできめる。オットは呑まず


★「トータル・リコール」鑑賞。(監督:レン・ワイズマン 出演:コリン・ファレルケイト・ベッキンセールジェシカ・ビール
〈あらすじ〉近未来。戦争の果て、正常な環境を失った人々は、僅かな土地を、裕福なブリテン連邦と貧しいコロニーに分かれて
暮らす。彼らは、刺激を求めてリコール社の人工記憶を買い、日常の不満を解消していた。コロニーの工場労働者のクエイドも
毎日に嫌気が差し、人工記憶センター、リコール社を訪れる。だが、彼の記憶が書き換えられようとした時、突然ブリテン連邦
警察官の襲撃を受ける。そこで自分の知らぬ戦闘能力を知り困惑するクエイドは、帰宅すると今度は彼の妻ローリーに襲われる。


1990年公開、ポール・バーホーベン監督、アーノルド・シュワルツェネッガー主演のSF映画のリメイク。
オリジナルも勿論観ているし、予告を見た限りでは期待できるんじゃないかと思ったので観てみた。
さわりは結構面白かったと思う。掃き溜めのような貧しくて陰鬱な未来都市は、オリジナリティは感じないものの、「ブレードランナー
の世界観を先鋭化させたようなヴィジュアルで、これは観る価値があると思う。
地球の表と裏に別れるブリテンとコロニーを結ぶ巨大エレベーター「フォール」の設定も面白く、重力反動状態の描写も興味深い。
主人公のコロニー居住者・クエイドは、前作では建設労働者だったが、本作ではロボットの期間工のような仕事をしており、
先行き不安定な暮らしや、単調な仕事にクサクサしている。今の世相が反映された描写で、つい刺激を求めてリコール社の
人工記憶に手を出してしまうクエイドに、より感情移入しやすくなっていたと思う。「リコール社」も猥雑でいかがわしい
街の中にあり、ちょっとヤバめのリラクゼーションサロンみたいなノリで描かれているのが面白かった。
ところが、記憶を操作して、いざ物語が動き始めると、途端に話が面白くなくなり、大味なアクション映画になってしまう。
オリジナルとの最大な違いは、前作は舞台を火星にまで拡げていたが、本作の舞台は地球のみであること。
「自分は何者なのか」という謎を解く為に、火星にまで行くという前作のスケールの大きさが好きだったので、少し残念だった。
火星のグロイ描写等もないので、謎解きに集中できる筈なのだが、なぜか空虚なアクションシーンの連続で、途中からはもう
何が何だか分からなくってくる始末。SF映画じゃなかったのか?これ。ラスボスも全くスケールを感じず、若干肩すかしだった。
あと前作では、ヒロインがブルネットで鬼嫁がブロンド(ブレイク前のシャロン・ストーンが演じていた)だったので、
判別しやすかったのだけど、本作では、ヒロイン・鬼嫁ともにブルネット・衣装も似ているので、二人が闘うと誰が誰やら
分からんのよ。せめて衣装だけでも差別化を図った方が良かったのでは?
でも、前作よりヒロインが美人さんになってたのは良かった(笑)。鬼嫁のケイト・ベッキンセールは必要以上の鬼顔メイクで
頑張ってたけど、この仕事が彼女のメリットになるのか気になった。主役のコリン・ファレルは、それなりに好きな俳優なんだけど、
今回は演技のしようがない役なので、観ていて気の毒になってしまう。
「過去は主観でしかない。大切なのは今をどうするか」というセリフは、本作のテーマだったのではないかと思うが、
そこを深く描けていなかったのが、本当に残念だった。(クーラン)