「西洋骨董洋菓子店」初回感想

西洋骨董洋菓子店」の初回を見た。残念ながら、感想は「落胆」の一言だ。
あんまりキツイこた言いたかないが、この際はっきり言わせていただく。


まず作画がヒドイ。
個人的には、よしながふみ先生の絵はアニメ化するには難しいタイプの絵なのではと
思っていた。今回、図らずもそれが証明というか、実践されてしまったかたちだ。
よしなが先生のような一見アッサリしたタッチに見える絵は、相当注意を払って
キャラデザインを起こさないと、まったく違う絵になってしまう。
本作でいえば、顔のパーツの大きさや配置だ。
目鼻のパーツを再現しても、その配置や大きさが変わると、よしなが先生の描くキャラクター
とは、似ても似つかない人物になってしまう。
橘が出てきた時、誰だかまったく分からなかったぞ!
絵も正直言ってあまり動いていなかった。
それともたまたま第一話だけ作画レベルが低かったのだろうか?それを期待したい。


第二にあの色彩設計はいかがなものか?白すぎじゃね?
確かによしなが先生のコミクスの表紙って全体的に白っぽいというイメージはあるが、
あれをそのままやる必要があるのか?
うまく説明出来ないが、映画で言うとなんというか「銀のこし」的な白さではなく、
「ソフトフォーカス」的な白さなのだ。
白すぎて、画面に奥行きやリアリティがまったく感じられない。
しかし、よしなが作品を映像化するならそれらは絶対なくてはならないものだと思うのだが。
あ、確かに部屋のインテリアはCGを使用しているせいか、そこだけ妙にリアルでしたよ。
でも、逆に人物が浮き上がっちゃって更に現実感が希薄な感じに・・・。


第三に演出がグダグダ。テンポが悪いというか間が悪すぎる。笑えるシーンが笑えない。
あれでは「橘」も「小野」も魅力的なキャラクターに感じられないのでは?
これでは、シリアスなシーンもどうなってしまうのか不安だ。
よしなが作品は、コマの連続がものすごい意味を持っていたりする。
映像で言うと、カメラを固定して役者に表情だけで演技をさせると思っていただけたら
いいと思う。
それをアニメで映像化するならば、そこにはそれなりのデリケートな演出が
必要になってくるはずだ。
間違ってもモノローグ付けたり、大袈裟な音楽入れたりしないようにお願いします。
(すごい上から目線ですみません)


とここまで芳しくないことばかり書いてしまったが、一つ良かった点は声優のキャスティング。
橘の声は、原作ではまったく想像出来なかったんだけど、今回聞いて
「ああ、橘ってこうゆう声だったんだ〜」とすとんと納得致しました。
(CVは藤原啓治氏 なんと「クレしん」のヒロシ!)
小野(CV:三木眞一郎氏)とエイジ(CV:宮野真守氏)も合っていたと思う。
他には、あ、OPの演出はすごい良かったです。ケーキも美味しそう。


一応、今後も見る予定ですが、これから「エイジ」と「千影」が揃って、それぞれの過去や苦しみ
と対峙する物語も描かれるわけですから、スタッフにはがんばっていただきたいですね。
また、そこここに伏線を張って「ある核心」に近づいていく物語でもあるので、そこら辺のツボは
しっかり押さえて、ストーリーが繋がった時のカタルシスを味わわせていただきたいものです。


こんなにすばらしい原作を活かしきれないのはもったいないですよ。(クーラン)

西洋骨董洋菓子店 (3) (ウィングス・コミックス)

西洋骨董洋菓子店 (3) (ウィングス・コミックス)

暑かったですね。

この日は晴れ。まだ梅雨明けはしていないが、朝から猛烈に暑い。
オットは昨日の呑み会でお疲れ気味。
昼食後は安静に過ごされていました(要するに昼寝してたと)。
その後、夕方からオットは床屋へ行く。
確かに伸びすぎ。毛髪がこんもりして、ロシアの毛皮帽子みたいになっていたので(笑)。
散髪終了後、「ザ・マジックアワー」(監督:三谷幸喜 主演:佐藤浩市)を観に
有楽町へ出掛ける。


ところが最寄駅前でオットが「ケバブが食べたい」と騒ぎ出す。
昨日の私の記事を読んで、どうしても食べたかったらしい。
結局二つ買う。駅のベンチで烏龍茶を買って食した。
ということで今日の夕飯

  • ケバブ(オットはオリジナルソース、私はミックスソース)写真左


私は、電車の時間が気になり、食べ切れなさそうな分をオットに消費してもらった。
有楽町に着いたが、レイトショーなので時間が少しある。
私は、さすがに物足りなかったので、コンビニでサンドイッチを購入。劇場に向かう。
熱くて仕方が無かったので、劇場でビールを調達。
買ってきた鴨スモークサンド(写真右)を食べた。そう言えば、長年劇場で映画を見てるけど、
映画館でビールを飲んだのは初めてだ。なんでだろ?


映画は、うーん。前作の「有頂天ホテル」の方が出来がいいと思う。
脚本はそれなりに面白いと思った。
しかし「舞台的」と言うか、正直、これを映画でやる意味がよくわからない。
あと、三谷幸喜的世界には「ギャング」はあっても「ヤクザ」はないということが
よく分かった。そこに違和感を感じる。
ところで、往年の映画スターの役で柳澤愼一氏が出演しておられた。
名前はどこかで見た事があるような気がしたが、顔を見ても覚えがない。
鑑賞後に、パンフレットを見たら、あの「奥様は魔女」の「ダーリン」の声を
演じられた方だと知って衝撃を受ける。お元気で品のいい紳士で感動した。


映画鑑賞後、帰路に。帰りの電車は座れたが、泥酔した男性に全力でよっかかられて、
肩を貸すハメに。重かった…。(クーラン)