昨日のBGMで思い出したんだけど

昨日の車内のBGMはオットが編集したAORだった。特に私が好きなのがこちら↓

America's Greatest Hero

America's Greatest Hero

の中の「Believe it or Not」で、これは昔日本テレビで放映されていた
アメリカン・ヒーロー」のテーマソングなのだ。アメリカン・ヒーローはこちら↓
アメリカン・ヒーロー DVD パイロット版

アメリカン・ヒーロー DVD パイロット版

当時見てました。大好きでしたよ!
ウィリアム・カット演じる教師がUFOに赤いスーツを押し付けられるんだけど、
説明書(笑)をなくしちゃったんで、スーツの機能が分からない!
それでも仕方なく、常人の感覚ではとても「ムリ」なスーツとマントを着て、
「UFOマン!」と呟いて、情けな〜く空飛んでました。ヨロヨロと(爆)。
クラスの友達も皆見てて、一部はウィリアム・カットとレイフ・ギャレットを混同してました。
(金髪でカーリーと同じ髪型だったので)
スーツ中央のマークが「中」に見えるんだけど、あれは何なのかとかよく話しましたね。
主役の吹替えが、故富山敬さんでこれがすごくいいんですよ。
相棒というか行きがかり上、彼をサポートする刑事をロバート・カルプが演じてます。
吹替えは小林修さんで、富山氏との掛け合いが面白かったなあ。


ところで、この主人公。
確か離婚訴訟中のやもめで、男手一つで息子を育てていたはずなんだけど、
途中から、この息子いなくなってたような気がするんですけど。
確か、恋人(離婚訴訟の担当弁護士)と再婚した時点では既にいなかったような・・・。
違いましたっけ?
前妻に引き取られたんですかね?それとも、存在自体が抹消されちゃったんでしょうか?


そして、この主題歌もとってもいい曲でこれもまた大好きでした。
当時学校の給食時の校内放送で、コレがかかった時には、皆で盛り上がりました。
それから、かなりの年月が経った後、J−WAVEの「スーパーラインJ」で
当時パーソナリティーだった片寄明人氏が、確かAORの名曲としてこれを流していたんです
けど、ホントに久しぶりに聞いて感動。
そしてこの曲はAORだったんだなあ。とようやく理解出来た次第なのでした。
今では我が家でも時々流れ、美メロと乾いた美声にうっとりさせられております。(クーラン)

勘が狂った?

この日はオットが仕事を適度に切り上げたので、家で夕食を食べる。
ということで今日の夕飯

  • 鱈のソテーサラダ仕立て
  • 筍とがんもどきの煮物
  • ブロッコリーとベーコンのソテー


鱈に下味がしっかり付き過ぎてしまった。想像以上の塩気が・・・。
健康を考え、最近は薄味を信条にしていたのに。勘が狂ったのか?いやいや・・・(汗)。
(クーラン)  

シークレット・サンシャイン(ネタバレ)

過日、六本木で鑑賞。ビデオ上映だった。何故?


ソウルから地方都市ミリャン(密陽)へやって来た主人公(チョン・ドヨン)とその息子。
ソウルではいいことがなかったらしい。(「ソウルは嫌い」というセリフあり)
人生の再出発に向けこの土地でピアノ教室を開き心機一転・いちから出直し…
と思った矢先、息子が誘拐され死亡。
絶望にくれる主人公に再び希望の光は降り注ぐのか?


「ふたりを照らす太陽が昇るまでの ゆるやかな愛の物語」(パンフより)
…って本当?


冒頭、彼の地にやって来た主人公、通りかかった洋服屋の内装にケチをつける。
これから上手くやってかなきゃいけないご近所さんに初対面からこの仕打ち。


はたまた、薬局の店員に話しかけられるままに、息子をほっぽって会話に熱中するていたらく。
ほどなく息子の所在がわからなくなり大慌て。
(このときは息子がイタズラ心でかくれていただけだったが…これが伏線)


さらには、ピアノ教室開いてはいるが、町の名士の前で
その腕を披露しようにもまるで話しにならない稚拙な演奏ぶり。


まず、この主人公、事件が勃発する前から何やらおかしい。


そして、その後、ひとり息子を置いて深夜までカラオケに興じた結果、
前述のとおり誘拐事件と相成る訳で、息子から目を離しちゃいけないという
過去の教訓を全く活かせてない駄目っぷり。


事件の後は、息子の死のショックからさらなる奇行に走る。


そんな彼女を影に日向に包み込む男ソン・ガンホ
男の優しさが、彼女の閉ざされた心を開く…ってなれば、深遠な愛の話になるかもしれないが、
この作品では、最後まで彼女は彼を受け入れない。


もともと、誘拐事件発生時、彼のもとを訪ねるが、狂ったようにひとりカラオケに没頭する姿を
見て「こりゃ頼りにならねえや」とばかり、会うことをやめ、引き返してしまった彼女は、
その後も一貫してこの男をアテにしていない。


実際、この映画のソン・ガンホは、ひとりカラオケ熱唱以外にも、会食中に大声で携帯電話に
応じるデリカシーのなさであって、彼女に対する姿勢も無償の愛というよりは、下心に起因する
ただのつきまとい。


監督のイ・チャンドンは前作「オアシス」でも下心まるだしの身体から入る関係を描いていたが、
今回は前作のように関係性が発展することや、登場人物が何かをきっかけとして成長する
ということもなく、ただただ何となく時が過ぎていくだけなのだ。


ほんとうに2時間20分の長尺に映画的にドラマティックな展開なく進んでいって、
例えば、主人公が薬局の店主を誘惑するところなど、普通の映画ならここから痴情のもつれに
よる激安犯罪に発展しそうなものだが、そうもならない。


この何も起こらない世界っていったい!?


単に演出が下手だから…いやいや「オアシス」を観る限り観客の気持を揺さぶる術は心得ている。
そこで気が付く。
この監督は、ながいながい上映時間をかけて、観客にも、映画の登場人物と同様に
何もないこの退屈な世界を体験してもらおうとしているのではないか。
地方都市の、カラオケとウワサ話しか楽しみのないこの殺伐とした荒野のような世界のことを。
そして、そんな世界に暮らしている何もない・何ものでもない人々のことを。
あえて、地方都市の名をタイトルに冠しているのもそれこそを描きたかったからではないのか。


それはとてつもなくリアルな物語であり、
そしてまた海を隔てた異国の話に限ったことではない。
愛の話?否、どこにでもある絶望的に人間関係が崩壊している地方都市の話ではないか。(○)